きょうは前週後半の強調相場を引き継ぎ、日経平均は4連騰。取引時間中には7月19日以来およそ3カ月ぶりにフシ目の4万円大台を回復して寄り付いた後、買い意欲の強い地合いで上げ幅は一時650円あまりに広がる場面があった。
祝日をはさみ3連休明けとなった東京株式市場だが、この間に欧米株が水準を切り上げており、これに引っ張られる形となった。先物主導で終始買い優勢となり、特に日経平均寄与度の高い半導体セクターの値がさ株への買いが目立った。大引けの日経平均は4万円台を維持できなかったが、引け値ベースで総裁選直後の“石破ショック”で売り込まれる前の水準を回復した。
14日のNYダウ工業株30種平均が連日で最高値を更新した。アナリストが強気の業績見通しを示したエヌビディアが買われるなど半導体株の上昇が目立った。米景気や半導体企業の業績に楽観的な見方が広がり、東京市場でも値がさの半導体関連株に買いが波及した。円相場は1ドル=149円台半ばと前週末夕に比べて円安・ドル高基調で推移し、外需株の買いに弾みがついた。
9月27日の直近高値(3万9829円)も上回って推移した。この日は自民党総裁選で「アベノミクス」の継承を掲げる高市早苗氏の勝利が市場で想定され、前のめりで上昇していた面があった。その水準を上回ったことで短期筋によるショートカバー(売り方の買い戻し)の動きが加速し、日経平均を押し上げたとの見方もあった。
一時4万円を上回ったことで達成感が広がり、戻り待ちや利益確定目的の売りが上値を抑えた。 日経平均の25日移動平均(前週末時点で3万7783円)からの上方乖離(かいり)率は「買われすぎ」を示す5%を超える場面があり、短期的な過熱感も意識されやすかった。
ただ、石破茂首相が13日のNHK番組で、消費税について「当面上げることは考えていない」などと述べたことから、株高基調が続くことを期待する向きも増えている。また、最高値を更新する欧米株に比べ日本株が出遅れているとの声も聞かれ、出遅れ修正期待も根強く、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。