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【大引け概況】

15日の日経平均株価は小幅に反発し、前日比26円70銭(0.10%)高の2万7990円17銭で終えた。

 
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きょうは、強弱観対立のなかも底堅さを発揮、日経平均は朝方こそ安かったものの、前場後半は買い戻され、後場は終始プラス圏で頑強な値動きをみせた。
一方、上値を買い進む動きも限定的で、大引けは2万8000円大台を下回る水準で着地している。
前日の米国株市場では主要株価指数が揃って安くなったが、NYダウは取引終盤に急速に値を崩し200ドルあまりの下落となった。米国株市場の引け味の悪さを引き継いで、きょうの東京株式市場でも朝方は投資マインドが弱気に傾いていたが、下値では押し目買いも活発だった。朝方取引開始前に発表の7〜9月期の、国内総生産(GDP)速報値は4半期ぶりのマイナス成長となったが、株式市場ではこれを悪材料視する動きには発展しなかった。FRBの金融引き締めピッチが緩むことへの期待感が引き続き全体相場を支えている。
 
業種別では、非鉄金属や鉄鋼業など素材関連が買われた。前日に決算発表があった大手金融株も強かった。三井住友FGは今期の連結純利益予想を上方修正したほか自社株買いも発表し、株価は4%超高となり年初来高値を更新した。
 
市場では「外部環境が悪いだけに、もともと慎重スタンスの投資家が多かったとみられる。(米利上げペースの減速観測など)前向きな話が出るなかで株価は上げやすい」との声があった。
14日の米中首脳会談については「対話継続といった格好で、想定の域を出ない」(国内証券)との見方があった。
 
東証株価指数(TOPIX)も反発し、前日比7.32ポイント(0.37%)高の1964.22で終えた。東証プライムの売買代金は概算で3兆1707億円。売買高は12億1130万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1091銘柄と全体の約6割だった。値下がりは678、変わらずは67銘柄だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、鉄鋼、銀行業、海運業などが上昇した。下落はサービス業、鉱業など。
 
個別では、4000億円を超える売買代金をこなしたレーザーテックが大幅高に買われたほか、東京エレクトロンもしっかり。前日急落したソフトバンクグループも小幅ながらプラス圏で引けた。住友鉱、三菱自、神戸鋼が上昇。日本郵船など海運株が堅調、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも上昇した。エーザイが大幅高に買われ、日本電産、アドテスト、日本郵政、太陽誘電も買われた。KPPグループホールディングス、新田ゼラチンはストップ高、フォスター電機、メドピアなども急騰した。
 
 半面、リクルートホールディングスが大幅安、前日発表の決算を受け、米求人検索サイト事業の先行き警戒感が高まった。SMC、KDDI、東邦チタニウムなどの下げも目立った。アウトソーシング、日医工がストップ安となり、ギフティ、アルヒ、TOYO TIRE、アイ・アールジャパンホールディングスなども大きく売り込まれた。エムアップホールディングスも安い。