3連休明けとなったきょうは朝方からリスク選好の地合いとなり、日経平均は自律反発局面に移行した。前日の米国株市場ではNYダウが一時400ドルを超える下げに見舞われるなど不安定な展開だったが、東京株式市場では特にこれを嫌気することはなく、前週末に先物主導で過剰に売り叩かれた分の買い戻しが利いた。
米大統領選の投開票を控えるなか、結果判明には時間を要するとの見方もあり、個別株への実需の買いは手控えられた印象も強い。売買代金は取引時間の延長効果が期待されたが、4兆円台はキープされたものの前週末の売買代金に届かなかった。
日経平均は後場に強含むと14時過ぎに570円ほど上昇する場面があった。5日に投開票を控える米大統領・議会選挙では民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領の支持率は僅差で、大接戦が予想される。市場の一部にはトランプ氏勝利となれば短期的には株高要因とする向きがある一方、結果判明には時間がかかるとの見方から様子見姿勢の投資家は多かった。
しかし、日本市場は先進国のなかでもボラティリティー(変動率)が相対的に高いとされ、相場が大きく動いた局面で短期の値幅取りの好機とみた投機筋の買いが一時強まった。15時以降は動意に欠く展開となった。
半導体関連が買われたほか、決算発表を受けた売買も目立ち、プライム市場では野村が上昇。サンリオや住友電も大幅高となった。一方、ヤマハは急落した。三菱重が下げ幅を拡大するなど取引時間中の決算発表を受けた物色もみられた。
日経平均は自律反発の域を抜けていない。投資家の最大の関心は米大統領選の行方だ。トランプ前大統領、ハリス副大統領の両候補は接戦を演じており、結果が判明するまでに時間がかかる可能性もある。それまでは動くに動けないと考える投資家が多いだろう。また、機関投資家も選挙結果次第で日米株や為替市場に大きな影響を及ぼす公算が大きいだけに、結果を見極めたいとみているだろう。米大統領選を通過しても米連邦公開市場委員会(FOMC)が控えており、目先は主要企業の決算内容を確認しながら、選別色の強い展開が続きそうだ。