1日以来の安値水準で、前日比の下落幅は3月23日(974円)以来およそ3カ月ぶりの大きさだった。
前日の欧米株市場が総じて軟調で、これを受け終始売りに押される展開。
特に後場は下げ圧力が強く、日経平均はほぼ一方通行で下値を模索、引け際一段安となり、下げ幅は400円に達した。
取引開始前に、トランプ米大統領が2000億ドル相当の中国製品を対象に追加で10%の制裁関税を課す検討を指示したことで、1ドル=110円台半ばだった円相場が110円近くに円高・ドル安が進んだ。
これに対し、中国商務省報道官が「米国の追加貿易制裁に対し強力に反撃する」と対抗措置を取る方針を示し、さらに円高・ドル安がさらに進行した。
市場からは「TOPIX(東証株価指数)に続き、日経平均株価も25日線を割り込み、良くない形状だ。米中通商問題は長期化するとの見方もあり、調整は尾を引きそうだ。仮に戻っても同線で頭を抑えられよう」との声が聞かれた。
きょうマザーズに上場したメルカリは人気を博したが、局地的で全体へは波及しなかった。
東証株価指数(TOPIX)も続落し前日比27.51ポイント安の1743.92で終えた。JPX日経インデックス400も続落。終値は同240.77ポイント安の1万5440.16だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆6675億円。売買高は14億9463万株だった。
東証1部の値下がり銘柄数は全体の9割近い1827、値上がりは218、変わらずは46だった。
業種別株価指数(33業種)は、上昇は石油・石炭製品のみ。値下がりではパルプ・紙、ガラス・土石製品、空運業が目立った。
個別では、任天堂、三菱UFJ、トヨタ、村田製、ファーストリテイリングなどが安く、武田薬品工業も下落。ソフトバンクグループが軟調、信越化学工業、コマツも売られた。インフォテリアが急落、TOKYO BASE、第一カッター興業、ツルハホールディングス、東海カーボンなども大幅下落。gumi、曙ブレーキ工業、スクウェア・エニックス・ホールディングスも安い。
半面、マネックスグループが上昇、クボタ、SMCも値を上げた。ライドオンエクスプレスホールディングス、テイクアンドギヴ・ニーズが大幅高、Olympicグループはストップ高に買われた。ビーアールホールディングス、アルヒも高い。清水建設、クボタなども買い優勢だった。
東証2部株価指数は前日比79.01ポイント安の7376.32ポイントと3日続落した。
出来高1億1193万株。値上がり銘柄数は106、値下がり銘柄数は348となった。
個別では、省電舎ホールディングス、三井金属エンジニアリング、DNAチップ研究所、アスモ、バナーズなど35銘柄が年初来安値を更新。兵機海運、ファステップス、リミックスポイント、インタートレード、タカショーが売られた。
一方、明治機械が一時ストップ高と値を飛ばした。富士古河E&C、アイケイ、ICDAホールディングス、ジャパンミート、サイオスなど8銘柄は年初来高値を更新。JESCOホールディングス、フジックス、ウエスコホールディングス、ゼット、東亜バルブエンジニアリングが買われた。