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【大引け概況】
28日の日経平均株価は大幅に反落し、前日比388円56銭安の2万7581円66銭で終えた。下げ幅は500円を超える場面があった。
 
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 前日の米国株市場ではNYダウをはじめ主要株指数が揃って反落したが、ナスダック総合指数の下げがきつく、東京株式市場もその影響を受けている。取引時間中はアジア市場が総じて軟調な動きとなったこともセンチメントを悪化させた。
値がさのグロース(成長)株に売りが目立ち、相場を下押しした。
 
国内での新型コロナ感染者数の拡大に歯止めがかからないことや、中国政府によるネット企業への規制強化の動きなどが嫌気され、投資家心理が大きくリスクオフに傾いた。
中国当局がネット企業への統制を強化していることをきっかけに、前日までに上海総合指数などが大幅安となった。きょうも上海総合指数は軟調に推移しており、投資家心理を悪化させた。中国との関わりが強い銘柄には売りが目立った。ソフトバンクグループ(SBG)は大幅安で年初来安値を連日で更新した。
 
五輪開催中の東京都で27日に過去最多となる2848人のコロナ新規感染者数が確認された。神奈川、埼玉、千葉の3県も緊急事態宣言の要請を検討するとも伝わり、経済活動の正常化が遠のくとの懸念が出ている。
 
米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表され、また、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が会見する。FOMCでは金融政策の方針に大きな変更はないとの見方が大勢だが、注目する向きもある。「内容によっては株価が急落するリスクがあるので買いを入れにくい」(シンクタンク)といい、反転上昇の気配は見られない。
 
市場からは「海外株安の影響を受け、上値が重いでは済まされない感じになってきた。国内では決算発表が本格化してくるが、余程のサプライズがないと相場の好転は期待しにくい」との声が聞かれた
 
JPX日経インデックス400は反落。終値は前日比163.47ポイント安の1万7256.96だった。東証株価指数(TOPIX)は反落し、18.39ポイント安の1919.65で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆2055億円。売買高は10億3788万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1679と、全体の8割弱を占めた。値上がりは422、変わらずは89銘柄だった。

 

業種別株価指数(33業種)では金属製品、情報・通信業、空運業などが下落。鉄鋼、石油・石炭製品、電気・ガス業などは上昇した
 
個別では、売買代金首位のソフトバンクグループが大幅安に売り込まれ、売買代金2位のレーザーテックも1000円超の下落。ファストリも年初来安値を付けた。東エレク、レーザーテクが安かった。日電産も大幅安だった。
 
一方、ソニーグループがしっかり、三菱自は大幅高。日産自動車、日清粉G、コマツ、シマノなども高かった。日本製鉄、JFEが堅調だった。
 
東証2部株価指数は前日比68.28ポイント安の7730.52ポイントと4日ぶり反落した。
出来高1億3974万株。値上がり銘柄数は118、値下がり銘柄数は278となった。
 
個別では、高田工業所、フルスピード、クシム、ポラリス・ホールディングス、FRACTALEなど12銘柄が年初来安値を更新。ゼット、フジオーゼックス、日本アビオニクス、ヨネックス、アートスパークホールディングスが売られた。
 
一方、テクノ菱和、ブルボン、リバーホールディングス、安楽亭、黒田精工など7銘柄が年初来高値を更新。川本産業、アゼアス、東邦金属、エリアリンク、ユーピーアールが買われた。