前週に約30年ぶりの水準まで上昇したことで、高値警戒感が強まった。短期筋を中心に利益を確定させるための売りが広がり、一時400円超安まで下げた。
日経平均は朝方から下げが先行した。200日移動平均からの乖離(かいり)率が23.5%に達したこともあり、利益確定を急ぐ動きに押され、下値模索を余儀なくされた。
米バイデン新政権の発足を20日に控えるなか、前週末の米国株市場では、追加経済対策が発表されたことが目先材料出尽くしと捉えられ、下げを助長した。
東京株式市場でも日経平均が目先急速に上値を追った反動を強いられる展開で、半導体関連株などを中心に利食われた。
前場取引時間中に発表された中国の10〜12月のGDPなど重要経済指標が好調で押し目買いを誘う場面もあったが、総じて景気敏感株が安くなるなど、全体指数への押し上げ効果は限定的だった。
大型株が軟調な一方、中小型株には買われるものも多い。日経平均とは対照的にマザーズ指数は続伸となっていることからも小型株への資金シフトが意識される局面にあった。
JPX日経インデックス400も続落。終値は前週末比105.39ポイント(0.63%)安の1万6751.83だった。東証株価指数(TOPIX)も続落で、11.12ポイント(0.60%)安の1845.49で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆9320億円。売買高は9億854万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1195と、全体の5割強を占めた。値上がりは888、変わらずは106銘柄だった。