欧州での金融緩和や米中貿易交渉の進展期待を受けた海外株高を追い風に、運用リスクを積極的にとる投資家が多かった。
欧州中央銀行(ECB)が3年半ぶりの金融緩和に踏み切り、円安・ドル高が進んだことも追い風となった。
本日は先物のメジャーSQ算出日でもあり、東証1部の売買代金が増加傾向にあることや、最近の株高に乗り切れていなかった内需関連株が値上がりしたことも、相場を支えた。
米ブルームバーグ通信などが「トランプ大統領は12日、中間所得層を対象とする減税を計画しており、今後1年間に公表するだろうと述べた」と報じると、後場には前日比260円高の2万2019円まで上昇し、5月7日以来4カ月ぶりに節目である2万2000円を回復する場面があった。
市場では「中長期で運用する海外のアクティブ投資家が日本株そのものの割安さに着目した買いを入れていた」との声が聞かれた。
一方、日経平均は9連騰で2万2000円の節目も回復し、利益確定売りが出やすくなっており、外部環境は政治次第で変動することからも、「いったん過熱した相場を冷ます必要がある」と、調整局面入りを想定する指摘もあった。
東証株価指数(TOPIX)は7日続伸し、14.77ポイント高の1609.87で終えた。JPX日経インデックス400も7日続伸、終値は前日比135.52ポイント高の1万4390.39だった。
東証1部の売買代金は概算で3兆3348億円となり、18年12月21日(3兆5573億円)以来の大商いとなった。売買高は18億68万株だった。値上がり銘柄数は1555と、全体の約7割を占めた。値下がりは527、変わらず69銘柄だった。