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【大引け概況】

24日の日経平均株価は小幅ながら4営業日ぶりに反発し、終値は前日比38円43銭高の3万8143円29銭だった。
 
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朝方取引開始時こそリスク回避目的の売りがかさんだが、その後は先物主導で買い戻される展開となった。日経平均は前日時点で11営業日連続の陰線を引いていたが、きょうは久しぶりに陽線を形成した。前日の米国株市場ではナスダック総合株価指数が300ポイント近い下げで6日ぶり反落。外国為替市場では一段と円安が進んだものの、これを好感する動きは限定的で、朝方は米ハイテク株安に追随する形で売りが目立った。しかし、半導体主力株が寄り後早々に買い戻され、しばらくして日経平均など全体指数も海外投資家とみられる先物への買い戻しが発端となって、急速に戻り歩調となった。日経平均は一時400円近い下げをみせたが、その後は200円超高くなるなど乱高下。再び売りに押されマイナス圏に押し戻される場面もあったが、取引終盤に買い直された。
 
日経平均の日足チャートは前日まで始値より終値が安い「陰線」が続いていたが、12営業日ぶりに始値よりも終値が高い「陽線」となった。
 
ただ、上値追いの勢いは限られた。27日に衆院選の投開票を控えているほか、米長期金利が上昇基調を強めているとあって、東京株式市場でも株式の持ち高を積極的に積み増す動きは目立たなかった。
 
日経平均が3万8000円台を一時割り込んだことによる値頃感から小反発する1日となった。ここには200日移動平均線(3万8243円)もあって何かと買い方の意識が働きやすいところでもある。もっとも、売買は先物に偏っており個別株にはさほどの戻りは見られない。9月中間決算の発表がこれから本格化するため材料待ちの状態でもある。
 

 

東証株価指数(TOPIX)は4日続落した。終値は1.39ポイント(0.05%)安の2635.57だった。JPXプライム150指数は4営業日ぶりに反発し、0.96ポイント(0.08%)高の1185.62で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆7099億円、売買高は17億1565万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は596と全体の4割弱にとどまり、市場では「きょうは先物の上昇につれた需給主導の展開だった」との指摘が多かった。値下がり銘柄数は980、横ばいは70だった。
 
業種別株価指数(33業種)は電気機器、その他製品、倉庫・運輸関連業などが上昇。ゴム製品、電気・ガス業、海運業などが下落した。
 
個別では、引き続きエフィッシモによる大量買付が材料視されてコニカミノルタが買われたほか、純利益予想上方修正発表が材料視されてカナデビアも上昇。ニデックは荒い値動きとなったが買い優勢で取引を終了。レーザーテック、アドバンテスト、東京エレクトロンなど半導体製造装置関連が高く、三菱重工業、日本製鋼所、IHI、大成建設などへの買いが目立った。フジクラ、日立製作所も上昇した。I-neが20%あまりの急騰を演じたほか、日本航空電子工業も値を飛ばした。三重交通グループホールディングスが大きく買われ、チヨダも上値を追った。バンナムHDも業績が材料視されて買われた。
 
一方、英アームの株価下落が影響してソフトバンクグループ(SBG)が下落したほか、上場2日目の東京地下鉄は買い一巡後に下落。京成電鉄、小田急電鉄、東武鉄道、京王電鉄など首都圏私鉄株もさえない。トヨタ自動車も冴えない。日本郵船が値を下げた。KOAが大幅安、FPパートナーも大きく水準を切り下げている。ファーストリテイリングが売りに押され、キヤノンマーケティングジャパンの下げも目立つ。このほか、ニコン、資生堂、住友鉱山、SUMCO、ニトリホールディングスなどが下落した。