きょうの東京株式市場はリスクオフ一色の展開となり、日経平均は2万7000円台半ばまで水準を切り下げた。ここ数日は2万8000円近辺でもみ合っていたが、下に放れる展開となった。ペロシ米下院議長が台湾を訪問すると報道されたことを受け、米中関係の悪化による地政学リスクを警戒した売りが顕在化した。
外国為替市場では一段と円の買い戻しが進み、1ドル=130円台までドル安・円高が進んだことも輸出株中心に強い逆風となっている。また、アジア株市場が全面安に近い商状となったことも、買い手控え感を助長した。日経平均は大引けにかけやや下げ渋る展開となったものの、結局終値ベースで400円近い下落となった。
前日夕に1ドル=132円台だった円相場は2日に130円台まで円高・ドル安が進んだ。輸出採算の改善が一服するとの見方から自動車株や機械株が売られた。
午後に日経平均は下げ渋る場面もみられた。決算発表のシーズンとあって、業績を手がかりにした個別銘柄の物色が支えとなった。2万7500円台に位置するチャート上の200日移動平均が下値支持線になったとの指摘もあった。