日経平均株価は底堅い値動きだった。相場の地合いは悪くないだけに、「上昇局面入りのきっかけを探りたい」、前向きな声が上がっていた。
トランプ米大統領が6日、追加経済対策をめぐる与野党協議を当面停止するとしたため、同日の米国株が下落。東京株式市場も投資家心理が冷え込んで始まった。しかしその後、航空会社などへの支援に関する同大統領のツイートが伝わり、市場でのリスクオフムードは後退。日経平均も戻り歩調に転じて終了した。
昼前のトランプ氏のツイートでは、航空業界や中小・零細企業向けに支援策の用意があると言及。市場では「中小・零細企業の給与支援はこれまで取り沙汰されてなかったため、米国の景気回復に向けた新たな施策ではないかとの期待が広がった」との声があった。前日に業績の上方修正が相次いだ小売株なども下値を支え、日経平均は一時、1円安まで下落幅を縮めた。
市場からは「米大統領のツイートが支援要因になったようだが、レンジを上抜けるだけの材料にはなっていない。もっとも、米追加経済対策の成立遅れが懸念されても、2万3000円台を維持しており、底堅さを示している」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は続伸。終値は前日比11.73ポイント高の1万4817.74だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、0.72ポイント高の1646.47で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆9325億円と、1カ月ぶりの低水準だった。売買高は9億3203万株。東証1部の値下がり銘柄数は1171と、全体の約5割強を占めた。値上がりは914銘柄、変わらずは93銘柄だった。