27日の米国株式市場で長期金利の上昇を背景に主要3指数が下落した流れを受け、寄り付き直後に2万6789円50銭(前日比81円77銭安)まで値を下げた。ただ、時間外取引での米株価指数先物高もあって、すかさず切り返し、いったん上げに転じた。その後、米株先物のマイナス圏入りをにらみ、先物にまとまった売りが出て再度下げに転じる場面もあった。一巡後は物色範囲を広げて再度プラス浮上した。
自動車などの景気敏感株が買われたほか、内需関連にも買いが入り、指数を支えた。午前には前日の米株安が重荷となって、下落する場面があった。
外国為替市場で円安・ドル高が進み、輸出採算が改善するとの見方から自動車関連株が物色された。資源高を追い風とした鉱業や鉄鋼などの上げも目立ったほか、不動産や鉄道など内需関連に買いが入った。きょうは6月末の配当権利付き売買の最終日とあって、配当取りを狙った買いが入ったとの見方もあった。
半面、午前には伸び悩む場面もあった。米株価指数先物が日本時間28日の取引で下落する場面では、日経平均先物に売りが出て指数を押し下げ、一時は下げに転じた。
市場からは「米株急騰後の下げは限定的で比較的底堅いが、なかなか先は読めない。日経平均が2万7000円台に乗せたとは言え、ここからは売りが出やすい水準だ。国内要因ではなかなか動きづらく、米株次第の展開であり、基本は戻り売りだろう」との声が聞かれた。