朝方は前日に2万1000円台を回復したことから戻り待ちの売りが優勢だった。
しかし、全体閑散相場のなか売り圧力も限定的で、海外ヘッジファンドが株価指数先物を買い戻し上昇に転じた。外国為替市場で1ドル=108円台後半の推移とドル高・円安方向に振れたほか、中国・上海や香港などアジア各国・地域の株価指数が堅調に推移したことで投資家心理が改善したことも、相場の支えとなった。
10日の米株式市場で、主な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が大幅高となったことから、東エレクやディスコなど半導体関連株が大幅高となった。
市場関係者は「G20までは一気に買い上げていくのは難しい」と上値の重さを指摘していた。一方、「新たに売り込む材料があるわけではなく、当面、日経平均は2万1000円を固められるかという感じではないか」と底堅くみる向きもあった。
もっとも新規の手掛かり材料に乏しく、商いは低調だった。
東証1部の売買代金は概算で1兆6720億円と、4日連続で目安の2兆円を割り込んだ。4営業日連続の2兆円割れは4月5〜10日以来。売買高は10億237万株。
東証1部の値上がり銘柄数は1368と、全体の約6割強を占めた。値下がりは676、変わらずは97だった。
JPX日経インデックス400は3日続伸し、終値は前日比70.54ポイント高の1万3885.04だった。東証株価指数(TOPIX)は3日続伸し、8.38ポイント高の1561.32で終えた。