前日の海外市場では、中国が米国債の購入規模を減らす可能性があるとの一部報道を受けて円高が進行。米国株の下落を受け、東京をはじめアジア各国市場も軒並み安となった。
朝方の円高・ドル安進行を背景に、トヨタなどの輸出関連銘柄に売りが先行した。
朝安後は下げ渋った。中国当局が米債購入縮小の報道に否定的な見解を示した。
原油高を背景に資源関連が買われ、銀行株も堅調で全体相場を支えた。個別物色意欲は旺盛であり、小型の材料株に個人投資家とみられる買いが目立った。
ただ、円高基調は変わらず、終始相場の重しとなった。
12日に株価指数ミニ先物・オプション1月物の特別清算指数(SQ)算出を控えて「SQ算出に絡む先物売買も相場の重荷になっていたようだ」との声もあった。
東証1部の売買代金は概算で2兆8021億円。売買高は15億8283万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は986、値上がりは976、変わらずは101だった。
JPX日経インデックス400は5営業日ぶりに反落した。終値は前日比44.52ポイント安の1万6714.83だった。東証株価指数(TOPIX)も5営業日ぶりに反落し、4.02ポイント安の1888.09で終えた。
個別では、任天堂に特許権侵害で東京地裁に提訴されたコロプラは急落した。減益決算を発表したローソンも売られた。過剰採用で減益となったサイゼリヤの下げが目立った。アドテストやトクヤマ、大日本住友も下落した。セレス、ネクステージが急落、トクヤマ、ローツェも値を下げた。
半面、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクが堅調、ヤマトHDやGSユアサ、古河機金が上昇した。原油高で国際石開帝石も買われた。ファナックや日立建機も高かった。
オリエンタルランドが買われ、東海カーボンも上昇した。モリテック スチールがストップ高、スター精密も大幅高。キリン堂ホールディングス、日本通信、シグマクシスなども物色人気となった。
東証2部株価指数は前日比37.29ポイント安の7458.84ポイントと続落した。
値上がり銘柄数は239、値下がり銘柄数は230となった。
個別では、技研ホールディングスが昨年来安値を更新。ファステップス、ジー・スリーホールディングス、クリヤマホールディングス、アサヒ衛陶が売られた。
一方、原田工業、大運が一時ストップ高と値を飛ばした。三井金属エンジニアリング、田辺工業、TTK、ブルボンなど38銘柄は昨年来高値を更新。
インタートレード、テクノマセマティカル、ヤマシナ、CKサンエツが買われた。