前日の欧州株市場では高水準の伸びを示した英CPIを嫌気しほぼ全面安に売られ、米国株市場でもこの流れを引き継いだ。一時は発表されたFOMC議事要旨の内容を好感する買いもみられたが、米長期金利の上昇を受けハイテク株などが安く、主要株価指数は結局揃って下落した。東京株式市場でもグロース株(成長株)中心に利益確定の売りがかさむ展開となった。日経平均は前日までの4営業日で1400円あまりの上昇をみせていたこともあり、積極的に買い向かう動きはみられなかった。
ハイテクなど値がさのグロース(成長)株を中心に売られ、下げ幅は一時370円を超えた。
一方、先高観から押し目買いも入り下値を支えた。「過度なインフレ警戒が後退したことから買われてきたが、さすがに過熱感が強くなった。8月下旬に行われる国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)が近くなってきたことで結果を見たい投資家も多い」と指摘した。
市場では「昨年も8月末から9月中旬にかけて上昇し、一時3万700円の高値を付けた後、失速した例もあり楽観は禁物」と慎重な見方があった。
東証株価指数(TOPIX)は反落し、前日比16.49ポイント(0.82%)安の1990.50で終え、節目の2000を割り込んだ。