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【大引け概況】

18日の日経平均株価は反落し、前日比280円63銭(0.96%)安の2万8942円14銭で終え、心理的節目の2万9000円を割り込んだ。

 
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前日の欧州株市場では高水準の伸びを示した英CPIを嫌気しほぼ全面安に売られ、米国株市場でもこの流れを引き継いだ。一時は発表されたFOMC議事要旨の内容を好感する買いもみられたが、米長期金利の上昇を受けハイテク株などが安く、主要株価指数は結局揃って下落した。東京株式市場でもグロース株(成長株)中心に利益確定の売りがかさむ展開となった。日経平均は前日までの4営業日で1400円あまりの上昇をみせていたこともあり、積極的に買い向かう動きはみられなかった。
ハイテクなど値がさのグロース(成長)株を中心に売られ、下げ幅は一時370円を超えた。
 
一方、先高観から押し目買いも入り下値を支えた。「過度なインフレ警戒が後退したことから買われてきたが、さすがに過熱感が強くなった。8月下旬に行われる国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)が近くなってきたことで結果を見たい投資家も多い」と指摘した。
 
市場では「昨年も8月末から9月中旬にかけて上昇し、一時3万700円の高値を付けた後、失速した例もあり楽観は禁物」と慎重な見方があった。
 
東証株価指数(TOPIX)は反落し、前日比16.49ポイント(0.82%)安の1990.50で終え、節目の2000を割り込んだ。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆3080億円。売買高は9億8793万株だった。東証プライム市場の値下がり銘柄数は1283と、全体の約7割を占めた。値上がりは486、変わらずは69だった。
 
業種別株価指数(全33業種)では精密機器、輸送用機器、不動産業の下落が目立った。上昇は鉱業、電気・ガス業、その他製品など。
 
個別では、ファーストリテ、ソニーG、信越化学など値がさ株のほか、キーエンス、ファナック、SMCのFA関連株などの下落が大きめ。円安進行の一服でトヨタ自、日産自など輸送用機器も大幅安。リクルートHD、ベイカレントなどのグロース(成長)株が崩れており、東証プライム市場の下落率上位にはネットプロHD、SREHD、ラクス、マネーフォワードなどの中小型株グロース株が並んだ。米アナログ・デバイセズの決算を受けたフィラデルフィア半導体株指数(SOX)の大幅安を嫌気し、東京エレクトロン、アドバンテスト、スクリンなどの半導体関連も軒並み安。配当権利落ちの西松屋チェーンも大きく売られた。他では、リクルート、テルモ、オリンパスが売られた。
 
一方、レーザーテック、外資証券が目標株価を引き上げた新光電工が逆行高。任天堂が買われ、メルカリは切り返して大幅高。米エネルギー情報局(EIA)の統計で、原油の週間在庫の減少や原油輸出の増加が確認されたことで、石油資源開発、INPEXが堅調で、資源関連では大阪チタニウムが高い。連日でストップ高となっていたアイスタイルは本日も急騰。米シスコが好決算を発表したことで、パートナーを務めるネットワンシステムズが大きく買われた。東証プライム市場の上昇率上位にはリブセンス、光通信、イリソ電子のほか、エフオン、エンビプロHD、松田産業などの脱炭素関連が入った。他では、バンナムHDや任天堂、丸井Gは買われた。