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【大引け概況】


11日の日経平均株価は3日続伸し、終値は前日比392円03銭高の4万2224円02銭だった。3日連続で史上最高値を更新し、初めて4万2000円台に乗せて終えた。


 
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東京株式市場は目先高値警戒感が拭えないなかもリスクオン相場が続いている。前日の欧州株市場がほぼ全面高に買われたほか、米国株市場もその流れを継いで強気優勢の地合いが鮮明となったことから、投資家心理に追い風となっている。米株市場ではパウエルFRB議長が下院での議会証言を行ったが、労働市場の需給緩和に言及するなどタカ派的ではないとの見方が広がり、FRBによる早期利下げ期待が強気相場を後押ししている。
 
東京株式市場もこれに追随した。そうしたなか、為替市場では朝方はいったん円高方向に押し戻されたものの、その後再び1ドル=161円台後半へと円安に振れ、輸出セクター中心にポジティブ材料となった。もっとも、日本時間今晩に6月の米CPI発表を控え、この結果を見極めたいとの思惑から、取引終盤は持ち高調整の大口売りが出て日経平均は上げ幅を縮小して着地している。
 
ハイテク株を中心とした前日の米株高の流れを引き継いで、値がさの半導体関連など主力株の一角に買いが目立った。上げ幅は一時600円に迫った。
 
10日の米株式市場で主要3指数がそろって上昇し、東京株式市場でも運用リスクを取る動きが広がった。米連邦準備理事会(FRB)による早期の利下げ期待が株式相場の支えとなった。米ハイテク株高を受けて、東エレクやソニーG、村田製などに買いが入り、日経平均を押し上げた。
 
買い一巡後は上げ幅を縮めた。日経平均は足元の急上昇を受けて、チャート分析上で25日移動平均からの乖離(かいり)率などが「買われすぎ」とされる水準を上回って推移しており、短期的な過熱感も意識された。日本株のこれまでの上昇局面で堅調さが目立った銘柄の一角には利益を確定する売りが出た。
 


 

東証株価指数(TOPIX)は3日続伸した。終値は19.97ポイント(0.69%)高の2929.17と連日で最高値を更新した。JPXプライム150指数も3日続伸し、10.46ポイント(0.81%)高の1304.78と初めて1300台に乗せて終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆7090億円、売買高は18億716万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1251。値下がりは356、横ばいは37だった。
 
業種別株価指数(33業種)は鉱業、パルプ・紙、金属製品などが上昇。下落は保険業、証券・商品先物取引業、海運業など。
 
 
個別では、売買代金首位となったディスコが大きく水準を切り上げたほか、レーザーテック、東京エレクトロン、ソシオネクスト、ルネサスエレクトロニクスなど半導体主力銘柄に物色の矛先が向かった。ソフトバンクグループ、第一三共、ファナックが上げた。ファーストリテイリングが上昇、キーエンスも上値を追った。このほか、トレジャー・ファクトリー、MonotaROなどが商いを膨らませ急騰を演じ、AZ-COM丸和ホールディングスも値を飛ばした。
 
半面、三菱重工業が引き続き利益確定売りに下値を探る展開となり、アドバンテスト、日立製作所なども冴えない。リクルートホールディングスもやや売りに押された。東京海上ホールディングスが安く、フジクラ、メルカリも値を下げた。SHIFTはストップ安。ベルクも大幅安。吉野家ホールディングス、Appier Groupなどの下げも目立っている。