米株安を引き継ぐなか、イスラエルがパレスチナ自治区ガザへの地上作戦を拡大すると発表して中東情勢の悪化する懸念などを背景に前週末の米市場でダウ工業株30種平均が7カ月ぶり安値で終えたことを受けて、東京株式市場でも幅広い銘柄に売りが出た。
今週は日銀金融政策決定会合や米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えており、買い手の乏しい展開が続いた。そのほか、決算発表を終えた銘柄中心に注目が集まっていた。
前週末に2024年3月期(今期)の業績見通しを下方修正した日野自やオムロンが制限値幅の下限(ストップ安水準)まで急落した。決算発表後に売られる銘柄が目立ち、投資家心理が悪化したとの指摘があった。日本時間30日の取引で米長期金利が前週末比で上昇すると、日経平均が下げ幅を広げる場面もあった。
31日に日銀の金融政策決定会合の結果公表を控えて買い持ちの解消が出たとの声も聞かれた。もっとも一方的な売りは続かず、売り一巡後には大引けにかけて様子見ムードが強まった。
市場では「日経平均株価は24日の安値3万551円を一時割り込むなど弱含みで、4日の安値3万487円が下値として意識される」との声が聞かれた。