上げ幅は2月12日(531円高)以来の大きさだった。
前日のNYダウ工業株30種平均の上昇を好感し、25日に株価が急落して値頃感の増した銘柄を中心に取引開始直後から買いが優勢だった。午後は時間外取引で米株先物が値上がりしたことから「米国発の世界株安は回避される」との見方が広がって株価はさらに上昇し、全面高で大引けを迎えた。
外国為替市場で円相場が一時1ドル=110円前半とやや弱含んだのも投資家心理を上向かせた。
26日は3月期決算銘柄の配当や株主優待の権利付き売買最終日だった。このため、商社、航空会社、飲食業など配当利回りが高かったり、株主優待が手厚かったりする銘柄を中心に「個人投資家による小口の買い注文が多かった」という。
また、配当金の再投資に絡んだ株価指数先物の買いが入るとの観測から先回り的な買いが膨らんでいた。「前日に大量の売りを出した短期売買ファンドが買い戻しを急いだ」との見方が出ていた。
JPX日経インデックス400は反発した。終値は前日比354.66ポイント高の1万4385.63だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、40.53ポイント高の1617.94で終えた。
大引けで配当の再投資に絡んだ売買が膨らみ、東証1部の売買代金は概算で3兆2338億円と2018年12月21日以来、およそ3カ月ぶりの高水準だった。売買高は17億4104万株。東証1部の値上がり銘柄数は2001と、全体の9割を超えた。値下がりは116、変わらずは23だった。