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【大引け概況】

15日の日経平均株価は4日ぶりに反発し、終値は前日比107円21銭高の3万8642円91銭だった。
 
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前日の米株式市場では、NYダウは207ドル安と反落。米利下げ観測が後退し、売りが優勢だった。ただ、日経平均株価は前日まで3日続落し1000円近く下落していたことから東京市場には値頃感からの買いが流入した。また、為替は一時1ドル=156円70銭台まで円安が進行したことも好感され、自動車や機械といった輸出関連株を中心に買いが優勢となった。指数寄与度の大きい半導体関連株も買われ、日経平均株価は前日比で500円を超す上昇となり3万9000円台を回復する場面があった。半導体や自動車、機械といった輸出関連株が買われた。また好決算が評価されメガバンクが人気化した。ただ、後場に入ってからは、週末要因でポジション調整の売りも膨らみ3万8600円台に軟化した。
 
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が14日、今後の利下げペースについて慎重に判断する構えを示し、日米金利差が当面は縮小しにくいとの見方が広がった。円安進行に歩調を合わせて日経平均も上げ足を速める場面があったが、心理的節目の3万9000円付近では上値の重さが意識され利益確定売りが強まった。
 
オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングが2030年の売上高目標を据え置き、強気の姿勢を維持したのを手掛かりに、東京株式市場でもディスコなど半導体関連が大幅高となった。市場では「台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の24年7〜9月期決算でも生成AI(人工知能)向けサーバーの生産が好調に推移していることが確認できたので、半導体関連株に資金が向かいやすくなっている」との声が聞かれた。
 
日経平均は下値のめどとして意識されていた200日線水準を割り込まずに上昇に転じたことがひとまず安心感につながったとみられる。ただ、主要企業の決算発表が一巡し、新たな投資テーマに乏しいだけに、3万9000円を中心に上下200円程度の狭い値幅での動きが続くと予想される。このため、目先は森より木を見る展開が続くことになりそうだ。


 

 
 
東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに反発した。終値は10.42ポイント(0.39%)高の2711.64だった。JPXプライム150指数は4日ぶりに反発し、3.90ポイント(0.32%)高の1205.38で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆6014億円、売買高は21億8810万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は813。値下がりは768、横ばいは64だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は海運業、鉱業、電気・ガス業などの上昇率が大きかった。下落は、サービス業、その他金融業、非鉄金属。
 
個別銘柄では、ディスコやレーザーテック、東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコ、スクリーンHDが高く、三菱重工業やIHIも値を上げた。トヨタ自動車、日産自動車やホンダが堅調で、キーエンスやSMC、ダイキン工業が上昇した。好業績や株主還元策などが材料視されてみずほフィナンシャルグループが年初来高値を更新したほか、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループが買われた。コンコルディアFG、ふくおかFG、りそなHD、しずおかFGなど銀行株が上昇。ソフトバンクグループや日立製作所、ソニーグループも高い。このほか、日本製鋼所、日揮HD、昨日急落した関西電力が反発した。
 
半面、通期業績見通しの下方修正などが影響して電通Gが売り優勢でストップ安となったほか、クレディセゾンは純利益見通しを上方修正したものの下落した。川崎重工業やフジクラ、リクルートホールディングスが安く、ネクソン、楽天グループやパナソニック ホールディングスが値を下げた。伊藤忠商事やアサヒグループホールディングスは決算が嫌気されて売られた。荏原製作所、さくらインターネット、住友電気工業が軟調だった。