前日の米株式市場では、NYダウが271ドル高と反発。景気敏感株などに買いが流入した。東京株式市場は、寄り付きは値を下げてスタートしたが、下値には買いが入り一時、前日に比べ160円高まで買われた。
新型コロナウイルス変異種(デルタ株)の感染拡大などが警戒され伸び悩む場面があったが、好決算を発表した銘柄は堅調で全体相場を下支えした。明日から3連休となるほか、今晩は米7月雇用統計の発表が予定されていることもあり、後場にかけ様子見姿勢が強まった。
足元で発表が本格化している4〜6月期決算では、市場予想を上回る内容や通期業績の上方修正が相次いでいる。通期計画に対する進捗率の高さなどから「決算は全体として堅調な印象」との声も聞かれ、好決算銘柄の物色が相場を支えた。
一方で上値は重かった。都内で5日に確認された新型コロナの新規感染者は初めて5000人を超え、全国でも過去最多を更新した。「まん延防止等重点措置」の適用対象も拡大されることになり、経済活動の本格的な再開がさらに遅れるとの見方が上値を抑えた。
日本時間の6日夜に7月の米雇用統計の公表を控えているほか、3連休を前にした買い手控えもあって上値を追いづらい面もあった。
市場からは「決算以外に特段の手掛かり材料がない。3連休を控え、米雇用統計を見極めたいとの空気もあり、手が出しにくい。全般は上値が重いが、下値も堅く、しばらくもみ合い相場が続くのではないか」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は続伸。東証株価指数(TOPIX)は小幅に続伸し、0.36ポイント高の1929.34で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆4316億円。売買高は9億9169万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1055、値下がりは1025、変わらずは109銘柄だった。