きょうの東京株式市場は強気相場に弾みがつく形となった。前週末の米国株市場ではNYダウに続き、機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も史上最高値を更新したことで、投資家心理に追い風となった。
日銀の金融政策決定会合の結果発表をあすに控えるが、大規模金融緩和策の維持が濃厚とみられていることで様子見ムードとはならず、外国人投資家とみられる大口の買いが全体を押し上げる格好となっている。
半導体セクターが活況高となった。取引時間中は中国株や香港株などが軟調に推移したものの、これを嫌気する動きは特にみられなかった。
また、日銀の金融政策決定会合の結果発表を明日に控えて政策が据え置かれるとの観測が海外短期筋の買いを誘った。
さらに景気停滞が長期化している中国から日本株への資金シフトを指摘する声も出ている。日経平均はここまでの大幅上昇で高値警戒感が意識されやすいものの、需給の良好さに対して楽観的な見方も広がっており、売り急ぐ動きは乏しかった。
海外勢を中心とした日本株買いは途切れることなく、日経平均は3万6000円台を終始上回って推移した。大引け前には上げ幅を600円まで拡大した。足元では米国で半導体関連をはじめとするハイテク株高が勢いを増している。人工知能(AI)関連の半導体需要への期待も高まるなか、東京市場でも今週後半から本格化する2023年4〜12月期の決算発表前に半導体関連株を買う動きが強まった。レーザーテクが後場に上げ幅を拡大したほか、アドテストや東エレクも買われた。