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【大引け概況】


22日の日経平均株価は大幅続伸し、終値は前週末比583円68銭(1.62%)高の3万6546円95銭だった。節目の3万6000円台を終値で回復し、1990年2月以来、約33年11カ月ぶりの高値を付けた。
 
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時間:00:01:59 容量:22.87M ©音読さん
 

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きょうの東京株式市場は強気相場に弾みがつく形となった。前週末の米国株市場ではNYダウに続き、機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も史上最高値を更新したことで、投資家心理に追い風となった。
日銀の金融政策決定会合の結果発表をあすに控えるが、大規模金融緩和策の維持が濃厚とみられていることで様子見ムードとはならず、外国人投資家とみられる大口の買いが全体を押し上げる格好となっている。
 
半導体セクターが活況高となった。取引時間中は中国株や香港株などが軟調に推移したものの、これを嫌気する動きは特にみられなかった。
また、日銀の金融政策決定会合の結果発表を明日に控えて政策が据え置かれるとの観測が海外短期筋の買いを誘った。
さらに景気停滞が長期化している中国から日本株への資金シフトを指摘する声も出ている。日経平均はここまでの大幅上昇で高値警戒感が意識されやすいものの、需給の良好さに対して楽観的な見方も広がっており、売り急ぐ動きは乏しかった。
 
海外勢を中心とした日本株買いは途切れることなく、日経平均は3万6000円台を終始上回って推移した。大引け前には上げ幅を600円まで拡大した。足元では米国で半導体関連をはじめとするハイテク株高が勢いを増している。人工知能(AI)関連の半導体需要への期待も高まるなか、東京市場でも今週後半から本格化する2023年4〜12月期の決算発表前に半導体関連株を買う動きが強まった。レーザーテクが後場に上げ幅を拡大したほか、アドテストや東エレクも買われた。
 
 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。終値は34.89ポイント(1.39%)高の2544.92だった。昨年来高値を更新し、1990年2月以来、約33年11カ月ぶりの高値を付けた。JPXプライム150指数は続伸し、15.91ポイント(1.41%)高の1144.66で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆2146億円、売買高は14億8464万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1472、値下がりは166、横ばいは20だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)では不動産業、保険業、ゴム製品の上昇が目立った。下落はパルプ・紙、石油・石炭製品の2業種だった。
 
個別では、アドバンテスト、東エレクのほか、ルネサスエレクトロニクス、スクリーンHDが大幅高となった。ソシオネクスト、ディスコ、SCREENホールディングス、信越化学工業など人気が際立った。レーザーテックが群を抜く売買代金をこなし大幅高。KOKUSAI ELECTRICは値上がり率トップに。
また、三井不動産、住友不動産、東急不動産ホールディングスなど不動産株の上げも目立つ。ファストリ、ソフトバンクグループ(SBG)、ファナックが上昇した。
このほか、一部証券会社のレポートを材料にヤマハ発動が買い優勢となった。日経平均採用銘柄以外では、一部調査会社がカバレッジを開始したことからアカツキが買われた。
 
一方、リクルートHD、任天堂、オリンパスがさえなかったほか、宝ホールディングス、アサヒグループも弱かった。霞ヶ関キャピタルが安く、ウェルビー、富士石油などが水準を切り下げた。新日本科学、DDグループ、野村マイクロ・サイエンスなどが下落したほか、松屋も値を下げた。