前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに今年最大の上げ幅で史上最高値に買われたことで、朝方は広範囲に買いが先行した。日経平均株価は一時400円を超える上昇をみせたものの、買い一巡後は一転して下値を探る展開に。450円あまり下落する場面もあるなど荒れた地合いとなった。米大統領選はトランプ前大統領がハリス副大統領に圧勝した形となり、トランプトレードの再燃で前日の米株市場はリスクオンに染まったが、東京株式市場はこれに先立って前日に日経平均が1005円強の上昇をみせていたこともあり、目先利益確定の売りが表面化し上値を重くした。
ただ、個別株の物色意欲は旺盛だった。値上がり銘柄数はプライム上場銘柄の77%を占めた。また、大手金融株が買われたこともあり、TOPIXは上昇した。売買代金も6兆円あまりに膨らんだ。
トランプ氏は関税の強化方針など外交面での不透明感も強い。日本企業の収益押し下げ要因になりかねないとの声も聞かれるなど、政策の動向を見極めたいとの雰囲気は強く、上値での売り圧力の強さにつながった。
節目の4万円接近に伴う高値警戒感も強かった。日本時間今晩には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表や米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の記者会見を控え、午後は投資家の様子見ムードが広がった。
ただ、6日の米長期金利の上昇(債券価格は下落)や7日の国内長期金利が節目の1%を超えたことを手掛かりに金融株が買われるなど堅調な銘柄も多く、東証プライムの値下がり銘柄数は全体の2割強にとどまった。