きょうは模様眺めムードで方向感の見えにくい展開だった。前日の米国株市場では、発表された4月の米消費者物価指数(CPI)が事前予測とほぼ合致したことから、主要株価指数が高く始まったものの、その後は軟化傾向を示した。
米長期金利の低下を背景にナスダック総合株価指数が上昇した一方、NYダウは小幅ながら3日続落となり、東京株式市場でも慎重なムードが漂った。
外国為替市場でドル安・円高に振れたことも向かい風となっている。ただ、好決算銘柄が相次いで人気化し全体相場を支えた。半導体関連が総じて底堅い動きをみせたことも安心感を誘った。
米長期金利の低下で前日の米市場でナスダック総合株価指数やフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が上昇したことを受け、東京株式市場でも半導体関連などハイテク株に買いが入った。好決算を発表した銘柄への買いも支えとなった。
朝方には一時93円安まで下げる場面があった。円高・ドル安が進行したことを嫌気し、輸出関連株の一角に売りが出た。
市場関係者は「企業決算のピークで全体の方向感は出にくかったが、日本株の割安感や企業業績の改善に着目した買いが入り相場を支えた」と話した。
東証株価指数(TOPIX)は続落し、2.82ポイント(0.14%)安の2083.09で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で2兆9627億円。売買高は13億148万株だった。東証プライム市場の値上がり銘柄数は740、値下がりは1021、変わらずは73だった。