前日の米国株市場で半導体関連株が売られた流れを引き継いで、同関連株を中心に利益確定の動きが強まった。米国株市場では半導体メモリー大手のマイクロン・テクノロジーが減産計画発表を嫌気され急落、その他の半導体関連株にも売りが波及した。
東京株式市場でもこれに追随して、ここまで全体相場を牽引してきた半導体主力株がリスク回避の売りに晒された。ただ、半導体関連の中でも値を下げたのは時価総額の大きい銘柄に偏っており、中小型株には引き続き強い動きを示す銘柄が少なくなかった。また、前日の訪日外客数の発表を受けて、インバウンド関連の一角も買い戻された。
一方、リオープン関連や内需株の一角に買いが入り、相場を支えた。日本政府観光局(JNTO)が16日発表した10月の訪日客数が前月比2.4倍の49万人と大幅に増加し、インバウンド(訪日外国人)の需要回復が意識された。「国内外の機関投資家からも陸運株への買いが入っていた」の声が出ていた。
市場では「例を見ない米国の利上げペースによる景気への影響を見極めたいとして、積極的には買いにくく、停滞商状が続く可能性もありそう」との慎重な声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は小幅に反発し、前日比2.99ポイント(0.15%)高の1966.28で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で2兆8010億円。売買高は10億6905万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は489だった一方、値上がりは1279と全体の7割近くが上昇した。変わらずは68銘柄だった。