下げ幅は11日以来の大きさ。
前日の米ダウ工業株30種平均の大幅安が嫌気され、朝方から大引けまで全面安が続いた。日経平均株価は下げ幅が一時前日比886円に拡大した。東証1部全銘柄の値動きを示す株価指数(TOPIX)は24日に付けた年初来安値を更新して取引を終えるなど市場全体で値崩れが進んだ。
米ハイテク株が売られた流れを引き継ぎ、東京株式市場でも半導体やIT(情報技術)関連銘柄の下げが目立った。景気減速懸念から中国・上海や香港などアジアの株式相場が軒並み安となったほか、外国為替市場で円高・ドル安が進んだことも日本の輸出関連株の重荷となった。非鉄金属や化学株なども売られた。
投資家心理が悪化すると水準が高まる傾向にある日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は一時30を上回り、2月以来の高水準となった。
市場では「法人も個人も売りを急ぎ、買い手不在に陥った」との声が聞かれた。輸出関連株のほか、素材株や金融株など主力業種を中心に幅広い銘柄が売られ、「安心して買える銘柄がなかった」いう。
JPX日経インデックス400は大幅に反落。前日比438.68ポイント安の1万4179.77で終えた。東証株価指数(TOPIX)も反落し、終値は51.15ポイント安の1600.92と、2017年9月8日以来の安値を付けた。
東証1部の売買代金は概算で2兆9813億円。売買高は16億4130万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は2072となり、今年最多となった。値上がりは34、変わらずは3だった。
東証1部上場銘柄の時価総額(QUICK算出ベース)は596兆円となった。600兆円を割り込むのは17年9月12日以来およそ1年1カ月ぶり。
業種別株価指数は情報・通信業、電気機器、輸送用機器、銀行業など全33業種が下落した。