午前には上げ幅を380円超まで広げ、もっとも、きょうまで相場が急伸したことで6日の米国株式市場はレイバー・デーの祝日で休場ながら、欧州株高も支えや短期筋の売り方による買い戻しが優勢で、前場の早い段階で3万48円23銭(前日比388円34銭高)まで上昇した。約5カ月ぶりに3万円に乗せる場面があった。
ただ、一時3万円大台を回復したこともあり、買い一巡後は利益確定などの売りも出やすかった。
次期政権の経済対策期待や新型コロナウイルスの新規感染者数が減少傾向にあることで「日本株買いを見送っている理由が消えつつある」との声が聞かれ、欧米株に比べて出遅れ感のある日本株に物色が広がった。市場では海外勢の中長期資金が入り始めているとの見方も出ていた。
日経平均は8月30日からの7営業日で2275円上昇した。7日続伸は2020年11月上中旬の8連騰以来。急速な上昇で短期的な過熱感が意識され、戻り待ちの売りも出て上値を抑えた。このところ上昇基調だった海運株などには売りが目立った。
市場からは「前週の菅首相退陣表明が引き金となり、海外投資家が動き出し、注文も増えている。ただ、いつどこで彼らが静かになるかは読めない。日経平均3万円を明確に超えられないと次に進めないのではないか」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに7日続伸した。TOPIXの終値は22.16ポイント高の2063.38で、31年ぶりの高値圏を維持した。
東証1部の売買代金は概算で3兆4335億円と、6月18日以来およそ3カ月ぶりの高水準だった。売買高は12億5738万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1477と、全体の約7割を占めた。値下がりは602、変わらずは110銘柄だった。