前日のNYダウは小幅に3日続落。欧州での新型コロナウイルス感染拡大や米国の追加経済対策への不透明感が売り要因となった。これを受け、東京株式市場は朝方値を下げて始まったが、売り一巡後は買いが流入し前場は小幅高で取引を終えた。
値がさ株のファーストリテが好業績を材料に大きく値上がりしたため、前場の日経平均株価は底堅さが見られた。日経平均を108円押し上げる要因になった。
ただ、後場に入り売りが優勢となるなか、一時120円を超える下落となる場面があった。
この日は幅広い業種が下落したが、中でも不動産株や電鉄株の下落率が大きかった。リモートワークの拡大や旅行の自粛など、新型コロナウイルスによる悪影響が大きい業種が売られており、「市場は再びコロナ警戒モードになっている」という。
東証1部の売買代金は1兆8586億円。今週に入り5営業日連続で2兆円を下回った。今後、本格化する日米企業の決算発表や米大統領候補の討論会を見極めたいとの雰囲気が強く、積極的な売買は手控えられた。売買高は9億1758万株だった
JPX日経インデックス400は3日続落。終値は前日比128.89ポイント安の1万4563.35だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続落し、14.10ポイント安の1617.69で終えた。東証1部の値下がり銘柄数は1632と、全体の約7割を占めた。値上がりは469、変わらずは77銘柄だった。