24日は米株式市場が休場となる週末で、持ち高を一方向に傾ける動きは限られた。日中の値幅は96円63銭と、2020年12月25日以来1年ぶりの小ささだった。
朝方は、買いが先行した。23日の米国株式市場で主要3指数が上昇した流れを受け、前場の早い段階で2万8870円13銭(前日比71円76銭高)まで値を上げた。一巡後は戻り売りに伸び悩み、後場入り後には下げに転じた。都内で新型コロナウイルスの変異型「オミクロン株」の市中感染が確認されたとの報道が重しとなり、終盤には2万8773円50銭(前日比24円87銭安)まで軟化した。その後、若干持ち直す場面もあったが、買いは続かなかった。
午前には山際大志郎経済財政・再生相は、オミクロン株が感染拡大した場合に行動制限の強化を検討する意向を示していた。
値がさの半導体関連株が買われて指数を支えた。東エレクやレーザーテクが上場来高値を付けた。
市場からは「都の市中感染ニュースの影響が多少あったにせよ、欧米投資家のクリスマス休暇入りで商いは閑散、値幅は狭まり、上値は重い。ただ、来週はクリスマス明けで海外勢が戻ってくれば、商いも膨らんでくるだろう」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は反落した。東証株価指数(TOPIX)は4日ぶりに反落し、2.65ポイント安の1986.78で終えた。
海外勢を中心にクリスマス休暇入りする投資家も多く、商いは低調だった。東証1部の売買代金は概算で1兆6165億円と、20年12月25日以来1年ぶりの低水準だった。売買高は7億4672万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1173と、全体の5割強を占めた。値上がりは884、変わらずは127銘柄だった。