7日の米国市場では米中通商協議の先行き懸念が一層強まり、NYダウが473ドル安と大幅に続落した。本日の東京株式市場でもリスク回避目的の売りが先行し、日経平均は295円安からスタート。8日の東京外国為替市場で1ドル=109円台後半まで円高・ドル安が進み、投資家心理が冷え込んだことも重荷となった。その後もじり安となり、下げ幅が前日に比べ400円を超える場面もあった。
日経平均を対象としたオプションの価格から算出する日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は8日、前日比2.85ポイント(14.67%)高い22.28まで上昇した。前日に米VIX指数も4カ月ぶりの高水準に切り上がり、変動率の上昇に歯止めがかからなければ、過去最大級に膨らんだVIX先物の売越残高の巻き戻しをきっかけとした世界同時株安が起きかねないとの懸念も日本株相場の重荷となった。
市場関係者は、「株式相場は、チャート的にも弱気シグナルがともり始めている。東証株価指数(TOPIX)が直近安値を割り込んだ上、日経平均のローソク足は下落基調入りを示す形状になりつつある。9日から再開する米中貿易協議は予断を許さない。
それだけに、日経平均は目先的には75日移動平均線(約2万1350円)近辺まで下げてもおかしくない」との声が上がっていた。
JPX日経インデックス400は3日続落。終値は前日比254.77ポイント安の1万3971.93だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続落し、27.51ポイント安の1572.33で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆7476億円。売買高は14億9623万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1804と、全体の84.3%を占めた。値上がりは287、変わらずは49だった。