2016年11月9日以来約3年4カ月ぶりの安値。
朝方は、13日の米国株式の急騰や米連邦準備制度理事会(FRB)が15日、政策金利の緊急引き下げを受け、買い優勢で始まった。一巡後は時間外取引の米株価指数先物の下落などが重しとなり、いったん下げに転じた。その後は、しばらく前週末終値を挟んで総じて方向感の乏しい展開が続いた。
16日午後には日銀が前倒しで開催した金融政策決定会合で上場投資信託(ETF)購入枠の引き上げなど追加金融緩和策を発表した。
日銀は、前倒しで開催した金融政策決定会合で上場投資信託(ETF)の買い入れ額を当面12兆円と倍増を決めた。これを受け、上げ幅は一時300円を超えたが、基本的な買い入れペースは従来通り6兆円ともしたため、徐々に取り組み姿勢に対する失望感が広がり、大引けにかけて売りがかさんだ。下げ幅は一時500円を超えた。
市場では、「日銀は予想外に大規模な措置を打ち出した」と好感する声が聞かれた。しかし、「ウイルス感染の拡大を阻止する以外に、景気悪化や株安を止める手段はない」と冷ややかに受け止める向きもあった。
JPX日経インデックス400は4日続落し、終値は前週末比252.05ポイント安の1万1118.66だった。東証株価指数(TOPIX)は4日続落し、25.36ポイント安の1236.34で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆3191億円。売買高は23億4569万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1098と、全体の約5割を占めた。値上がりは1019、変わらずは49だった。