米国が15日より前に米中通商協議における第一段階の合意を見込んでいるとの報道を受けた米国株高の流れを受け、買い先行で始まった。
短期志向の海外投資家による株価指数先物への買い戻しが入った。国内の経済対策への期待も支えとなり、上げ幅は一時220円を超えた。個人投資家などによる利益確定目的の売りが上値を抑えた。
政府はきょう、大型の経済対策を閣議決定する。インフラ整備などで恩恵を受ける鉄鋼株やセメント株を中心に物色が広がった。ただ週末の米雇用統計など海外経済指標を見極めたいとの空気も濃く、後場は膠着感が強まった。
市場では、「米中の貿易交渉で、米国が15日に予定する第4弾の関税引き上げの実施まで10日程度あるが、何も正式に決まったものはなく、期待感だけに支えられており、トランプ米大統領の発言に右往左往させられる場面も多そう」との見方があった。
JPX日経インデックス400は3日ぶりに反発。終値は前日比76.36ポイント高の1万5287.57だった。東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに反発し、8.14ポイント高の1711.41で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆375億円。売買高は11億5389万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1275、値下がりは784、変わらずは98銘柄だった。