前日の米国株市場でNYダウが最高値を更新したほか、ナスダック総合指数も上昇したことで、リスク選好の地合いが予想された。
しかし、前日までの3営業日で日経平均は900円を超える上昇を示していることもあり、寄り後早々に目先利益を確定する動きが優勢となった。小売関連など2月決算企業の決算発表が今後本格化することで、それを警戒した売り圧力が強まった。3万円の節目を下回ると、下げ幅を広げ、後場には一時400円超安となった。
業種別では銀行株の下げが目立つほか、自動車など輸出セクターも軟調だった。
小売業の一角が決算発表後に売られ、今後本格化する決算発表への警戒感が強まったのも相場の重荷となった。
半導体不足で生産調整などの影響が懸念される自動車株や、新型コロナウイルスの感染再拡大で空運株や観光関連株に売りが出た。「コロナ禍からの回復を見越して先行して買われてきた銘柄のなかには、実態との乖離(かいり)が目立っているケースが少なくない」との声も聞かれた。
JPX日経インデックス400は4日ぶりに反落。終値は前日比262.96ポイント安の1万7633.09だった。東証株価指数(TOPIX)も4日ぶりに反落し、29.20ポイント安の1954.34で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆4943億円。売買高は11億3587万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1897と、全体の8割を超えた。値上がりは248、変わらずは45銘柄だった。