前日の欧米株高を受けリスク選好の地合いが続いたが、売買代金上位の半導体主力銘柄が総じて軟調な動きとなるなど、盛り上がりに欠ける展開だった。
中東情勢悪化への警戒感が和らいだことで前日の米国株市場が上昇し、ナスダック総合株価指数も7日ぶりに反発し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も上昇、外国為替市場では更に円安が進んだことで、半導体セクターには追い風が意識されたが、これを好感する動きは朝方の取引開始直後に限られた。半導体関連株が寄り後一斉に値を消す展開となり、日経平均も一時はマイナス圏に沈んだ。主要企業の決算発表が本格化するなか、この結果を見極めたいとの思惑も買いを手控えさせる要因に。一方、金融株や建設、食料品といった内需株が買われ、全体相場を支えた。
ただ、主要企業の決算発表や日銀の金融政策決定会合を前にした様子見ムードも広がり、薄商いのなかで上値の重さが目立った。売買代金は今年最小だった。
業種別には高安まちまちで、個別株ベースでも値上がり銘柄数は全体の6割に届かなかった。売買代金もフシ目の4兆円を大きく下回り今年最低だった。
ファストリが上昇して日経平均の押し上げ役になった。NTTデータやKDDIなどディフェンシブ株とされる銘柄にも買いが入った。米長期金利が高止まりし、国内の金利にも日銀の金融政策決定会合を控えて上昇圧力がかかっており、保険や銀行も買われた。
半面、金利上昇が逆風となりやすいハイテク株ではレーザーテクやディスコ、ソシオネクスなど半導体関連で下落する銘柄が多かった。金利動向に加え、今週後半から決算発表が本格化するため業績を見極めたいとの見方も広がっている。今週26日に決算発表を控えるアドテストは小幅安で終えた。投資家は足元で運用リスクを取りづらく、日経平均の上値は重かった。前場は下落する場面もあった。