米IT関連株などが上昇しNYダウが最高値を更新したこともあり、寄り付きの日経平均株価は値を上げて取引が始まったが、午前9時20分過ぎには前日比でマイナス圏に転じた。その後、一時100円を超す下げとなる場面があった。
円相場が1ドル=109円台前半と円高・ドル安方向に振れ、輸出関連株を中心に売りが広がった。決算期末を控えた海外ファンドがクリスマス休暇入りする前に利益確定売りを出したことや、国内の個人投資家が年末を前に節税対策の売りを出したことなども重荷となった。
一方、午後には日銀による上場投資信託(ETF)の買い入れ観測が浮上し、日経平均は上昇に転じる場面もあった。長期金利が約9カ月ぶりにプラス圏に浮上すると、保険など金融関連株の一角に買いが入った。
来週はクリスマスで海外市場が休場となる影響もあって大きなトレンドは出難いと考えられるが、とは言え、テクニカル面からは早期の5日線回復を見極めたいところであろう。
国内投資家の資金は中小型銘柄に偏ったため、「大型銘柄は買い手が少なく、値下がりしやすかった」との指摘があった。
JPX日経インデックス400は小幅に3日続落。終値は前日比28.06ポイント安の1万5481.19だった。東証株価指数(TOPIX)も小幅に3日続落し、3.04ポイント安の1733.07で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3923億円。売買高は13億1949万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は905、値上がりは1139、変わらずは114だった。