前週末の米国株式市場は、米中両首脳が協議に前向きな姿勢を示したことが報じられたことで投資家心理が改善し、主要指数は上昇した。
大規模デモの混乱が続く香港では24日投開票の区議会選挙で民主派が圧勝した香港でハンセン指数が上昇したのをはじめ、アジア各国・地域の株式相場が堅調に推移すると、日経平均は一時200円超高まで上昇した。
24日には米ブルームバーグ通信が「中国は米国との貿易協議で争点の一つになっている知的財産権の侵害に対する罰則を強化すると発表した」と伝えた。米中の貿易交渉が進展するとの期待が先物買いを誘い、現物株相場を押し上げた。
その後、買いが一巡すると利益確定売りが上値を抑え、日経平均は伸び悩んだ。
売買代金は週明けということもあり、大きく膨らまなかった。「今週28日の感謝祭を前に、休暇モードに入った米国投資家が取引を控えている」という。
一方、相場の主役となったのは個人投資家で「10月からの上げ相場で投資余力はまだあり、値動きのある銘柄を個別物色する動きが日本株を支え」との指摘も出ていた。
JPX日経インデックス400は続伸。終値は前週末比107.49ポイント高の1万5214.79だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、11.62ポイント高の1702.96で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆6991億円、10月21日以来およそ1カ月ぶりの薄商いだった。売買高は10億1101万株。東証1部の値上がり銘柄数は1555と、全体の7割強を占めた。値下がりは508、変わらずは91銘柄だった。