朝方は、買いが先行した。20日の米国株式市場はハイテク株中心に買われ、ナスダック総合指数が最高値を更新。新型コロナウイルス感染症のワクチン開発進展への期待感もあり、日経平均は上げ幅が200円を超え、2万2900円に乗せる場面もあった。
「欧州連合(EU)首脳会議が復興基金で合意した」との報道を受けて景気回復を期待した買いが優勢だった。英大手製薬のアストラゼネカなどによる新型コロナウイルスのワクチン開発の進展を伝える発表も投資家心理を改善させた。第一三共などの医薬品株や富士通などハイテク株への買いが目立った。
日経平均の上昇を受けて、先行きの株価下落を予想していた投資家が買い戻しに動き、株高を後押しした。「個人の短期投資家が積極的に買いを入れた」という。
一方、新型コロナウイルス感染拡大への根強い警戒感から「運用会社など法人投資家の動きは鈍かった」との指摘もあった。
市場からは「新型コロナワクチンの治験でよい結果が出るなど材料を得て上昇したが、上値は重いようだ。2万3000円に近づくと戻り売りが警戒される。明日は4連休の前日で決算本格化を控え、動きづらい」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は続伸。終値は前日比48.49ポイント高の1万4266.19だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、5.71ポイント高の1582.74で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆1142億円、売買高は11億5171万株。4連休や国内主要企業の決算発表の本格化を控え、売買を見送る投資家も多かった。東証1部の値上がり銘柄数は1402、値下がりは676、変わらずは94銘柄だった。