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【大引け概況】
5日の日経平均株価は反落し、前週末比185円09銭安の2万8598円19銭で終えた。

 
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新型コロナウイルスの感染拡大への懸念が再び高まり、運用リスクを取りにくい雰囲気が強かった。
 
きょうの東京株式市場は買い手控えムードが強かった。前週末の米国株市場でNYダウが約2カ月ぶりに最高値を更新、ナスダック総合指数、S&P500指数もともに最高値を更新したことで、リスクオンの流れが期待されたところだったが、国内で感染が広がる新型コロナウイルスを懸念する動きで、東京五輪を契機に感染が更に広がることへの警戒感が売りを誘発した。
 
また、今週後半に予想されるETFの分配金捻出の売りを前に手が出しにくいムードが漂う。ただ、日経平均は一部の指数寄与度の高い値がさ株が大きく売り込まれ下げ幅を拡大した意味合いも強い。ソフトバンクグループ(SBG)とファストリの2銘柄で147円ほどの下押しとなった。値下がり銘柄数は全体の6割強を占めるにとどまった。
 
外国為替市場で円安・ドル高の動きに一服感が出て、自動車など輸出関連銘柄の一部も売られた。4日に投開票された東京都議選で自民・公明が過半数に届かず、政局リスクへの警戒が日本株の買い控えにつながったとの見方もあった。
 
米株の堅調な地合いが続いており、日本株の下値を支える要因となった。ただ、5日の米市場が休場とあって海外投資家の売買が限られ、東証1部の売買代金は概算で1兆7144億円と今年最低となり、2020年12月25日以来の低水準だった。
 
東証株価指数(TOPIX)は反落し、終値は前週末比7.32ポイント安の1948.99で終えた。JPX日経インデックス400も反落した。
 
東証1部の売買高は7億7429万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1346と、全体の約6割を占めた。値上がりは749、変わらずは97だった。

 


業種別株価指数(33業種)では鉄鋼、情報・通信業、パルプ・紙の下落が目立った。上昇は空運業、海運業、陸運業など。
 
個別では、約1300億円という断トツの売買代金をこなしたソフトバンクグループが大きく株価水準を切り下げる展開となり、ファーストリテイリングの下げも目立つ。エーザイや中外薬も下落したほか、トヨタ自動車も冴えない。ソニーグループ、JFE、昭電工、ニコンも軟調だった。フィデアホールディングスが急落、FOOD & LIFE COMPANIES、エスプール、キャリアインデックスなども大幅安となった。
 
半面、三井E&Sは5%超上昇した。レーザーテックが反発に転じたほか、村田製作所が上昇、日本郵船も買いが優勢だった。日立製作所、富士通が値を上げ、リクルートホールディングス、ANAHD、太陽誘電も上昇した。エムスリーも堅調。ミタチ産業が値上がり率トップに買われ、TSIホールディングスも値を飛ばした。株価低位のシステムソフトも商いを伴い大幅高だった。
 
東証2部株価指数は前週末比12.25ポイント高の7701.40ポイントと続伸した。出来高1億5989万株。値上がり銘柄数は168、値下がり銘柄数は240となった。
 
個別では、アヲハタ、ICDAホールディングス、神島化学工業、川上塗料、MCJなど10銘柄が年初来高値を更新。川口化学工業、岡本工作機械製作所、児玉化学工業、ヨネックス、ノダが買われた。
 
一方、FRACTALE、日本製罐、那須電機鉄工、宮入バルブ製作所、リヒトラブが年初来安値を更新。大黒屋ホールディングス、グローバルダイニング、ラオックス、東京ソワール、英和が売られた。