米中貿易摩擦の懸念やイタリアの政局不安を受けて売りが先行した。日経平均は200円近く値を下げて始まった。その後は欧米の金融緩和や景気刺激策への期待から小口の押し目買いで下げ幅を縮小した。
大引けはこの日のほぼ高値となり、2万500円近辺における下値の堅さを確認させる1日だった。
米長期金利の低下(債券価格は上昇)で収益が悪化するとの観測から銀行など主力の金融株が売られ、相場全体を押し下げた。
海外市場の株安につられて反落したものの、外国為替市場や中国・香港市場が落ち着いていたことから徐々に買い戻される展開となった。
ただ、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が講演する22〜24日の米カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)を控えていることもあり、積極的な売買を手控える投資家が多かった。
市場からは「米国と中国の貿易摩擦や10月に予定される消費税率引き上げなど不安要因が重なり、慎重な姿勢を崩せない」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400の終値は前日比74.15ポイント安の1万3353.99だった。東証株価指数(TOPIX)は9.26ポイント安の1497.51で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆5863億円と3日連続で1兆5000億円台にとどまった。3日連続で1兆6000億円を下回るのは2014年8月以来5年ぶり。
売買高は9億0129万株だった。値下がり銘柄数は1704、値上がり384、変わらず61だった。