10日に発表された米5月消費者物価指数(CPI)は市場予想を上回る結果となったが、米国の緩和的な金融政策は変わらないとの見方から、米長期金利は低下しS&P500種指数は最高値を更新した。この流れのなか、東京株式市場では日経平均株価が値を上げてスタートした。
しかし、2万9000円を超えた水準では売りに押されマイナス圏に下落。午前10時過ぎにかけ再びプラス圏に転じ一時120円を超す上昇となったが、上値では再度売りに押された。後場に入ってからは前日終値近辺での膠着状態。方向感に欠ける展開が続くなか結局、小幅安で取引を終えた。
日経平均は上昇する場面も多かった。エーザイなど医薬品株に買いが入り、日経平均の上げ幅は一時100円を超えた。もっとも午後に入ると一段と方向感が乏しくなり、横ばい圏で推移した。週末とあって積極的に持ち高を一方向に傾ける動きが限られた。
JPX日経インデックス400は小幅に3日続落した。東証株価指数(TOPIX)は3日続落し、2.71ポイント安の1954.02で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆9082億円。売買高は12億2115万株だった。
きょうは株価指数先物・オプション6月物の特別清算指数(SQ)の算出日とあって寄り付き直後は関連した売買が膨らんだ。東証1部の値下がり銘柄数は1363と、全体の約6割を占めた。値上がりは709、変わらずは121銘柄だった。