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【大引け概況】
11日の日経平均株価は小幅に反落し、前日比9円83銭安の2万8948円73銭で終えた。
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 10日に発表された米5月消費者物価指数(CPI)は市場予想を上回る結果となったが、米国の緩和的な金融政策は変わらないとの見方から、米長期金利は低下しS&P500種指数は最高値を更新した。この流れのなか、東京株式市場では日経平均株価が値を上げてスタートした。
しかし、2万9000円を超えた水準では売りに押されマイナス圏に下落。午前10時過ぎにかけ再びプラス圏に転じ一時120円を超す上昇となったが、上値では再度売りに押された。後場に入ってからは前日終値近辺での膠着状態。方向感に欠ける展開が続くなか結局、小幅安で取引を終えた。
 
日経平均は上昇する場面も多かった。エーザイなど医薬品株に買いが入り、日経平均の上げ幅は一時100円を超えた。もっとも午後に入ると一段と方向感が乏しくなり、横ばい圏で推移した。週末とあって積極的に持ち高を一方向に傾ける動きが限られた。
 
JPX日経インデックス400は小幅に3日続落した。東証株価指数(TOPIX)は3日続落し、2.71ポイント安の1954.02で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆9082億円。売買高は12億2115万株だった。
きょうは株価指数先物・オプション6月物の特別清算指数(SQ)の算出日とあって寄り付き直後は関連した売買が膨らんだ。東証1部の値下がり銘柄数は1363と、全体の約6割を占めた。値上がりは709、変わらずは121銘柄だった。
 

 
業種別株価指数(33業種)は銀行業、不動産業、その他金融業、機械などが下落。海運業、医薬品は上昇した。
 
個別では、レーザーテックが反落し、ファーストリテやルネサスもさえない。米長期金利の低下で三菱UFJや三井住友といったメガバンク株は売り材料視された。クボタの下げが目立ったが、ソフトバンクGやトヨタ自は小安い。また、鎌倉新書やラクーンHDは決算発表を受けて売りがかさみ、廣済堂などとともに東証1部下落率上位に顔を出した。
 
半面、エーザイや中外薬など医薬品関連が買われた。前日の米国市場で製薬株が上昇したことが支えとなった。海運株も高い。任天堂やソニーグループが高い。東京エレクトロンやアドバンテスト、SCREENホールディングスなど半導体関連株が買われた。
 
 
東証2部株価指数は前日比7.69ポイント安の7581.22ポイントと11日ぶり反落した。
出来高1億5335万株。値上がり銘柄数は185、値下がり銘柄数は209となった。
 
個別では日新商事が年初来安値を更新。ジー・スリーホールディングス、東京ソワール、大和、ASTI、コメ兵ホールディングスが売られた。
 
一方、東洋刃物、栗林商船が一時ストップ高と値を飛ばした。KHC、パレモ・ホールディングス、自重堂、ウェルス・マネジメント、スーパーバッグなど11銘柄は年初来高値を更新。神島化学工業、アサヒ衛陶、梅の花、土屋ホールディングス、大和重工が買われた。