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【大引け概況】

7日の日経平均株価は3日続伸し、大引けは前日比26円50銭高の2万3330円32銭だった。連日で年初来高値を更新し、2018年10月10日以来およそ1年1カ月ぶりの高い水準を付けた。
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朝方は利益確定の売りに押されてスタートしたが、下値は固くその後は下げ渋る動き。前日の米国株市場でNYダウがほぼ横ばいで引けるなど上昇一服感が出ており、これを受けてここ急速に水準を切り上げてきた日経平均も上値の重い展開を強いられたが、下値は固かった。取引終了10分ほど前からプログラム的な買いが入り、前日終値を上回る水準で引けている。
 
トヨタなど業績に安心感のある銘柄が買われ、投資家心理を一段と上向かせた。もっとも米中貿易協議を巡る先行き不透明感や高値警戒感から利益確定売りも出て、日経平均は小安い水準で推移する場面も目立った。
 
主要企業による決算発表が終盤を迎える中、個別銘柄の物色が目立った。取引時間中に2019年4〜9月期の連結決算を発表したトヨタは、純利益が市場予想を上回ったほか自社株買いも好感され、年初来高値を更新した。19年4〜9月期の最終損益が黒字転換したオリンパスが急伸した。
 
米中首脳による貿易協議の部分合意の署名が12月に遅れる可能性があると一部で伝わったほか、円相場の上昇も重荷になった。19年7〜9月期の連結最終損益が巨額の赤字となったソフトバンクGが下落し、日経平均を押し下げた。
 
JPX日経インデックス400は反発。終値は前日比39.58ポイント高の1万5184.99だった。東証株価指数(TOPIX)は3日続伸し、3.68ポイント高の1698.13で終えた。それぞれ年初来高値を更新した。
 
この日は日本株全体を動かす材料はなく、日経平均株価は終日方向感に乏しかった。ただ、決算発表シーズン真っただ中で、業績予想修正や自社株買いなど、銘柄ごとに見れば材料は豊富で、「個別で見れば、比較的活発に取引されていた」という。こうした言葉を裏付けるように、日経平均の高値と安値の差が100円未満にとどまる中でも東証1部の売買代金は2兆円を超えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆3894億円。売買高は12億6775万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は984、値下がりは1070、変わらずは99だった。
 

個別では、トヨタ自動車が高く、オリンパスは大幅高。キーエンス、アドバンテストなども上昇した。三櫻工業は物色人気が加速しストップ高。ユー・エム・シー・エレクトロニクス、サンデンホールディングス、サンケン電気なども値を飛ばした。ワールド、LINEなども物色人気、シスメックスや小野薬、中外薬、GSユアサが上昇した。なお、ソフトバンクグループは売りに押されたものの、下値は固く2%強の下げにとどまっている。
 
一方、SUMCOが売られ、ソニーも軟調。任天堂が冴えず、オリエンタルランドも値を下げた。クニミネ工業、日総工産などが大幅安、いであも大きく利食われた。三菱自動車工業、神戸製鋼所なども安い。東海カや味の素、サッポロHD、カカクコムの下げも目立った。
 
東証2部株価指数は前日比25.13ポイント高の6827.97ポイントと反発した。
出来高1億5516万株。値上がり銘柄数は211、値下がり銘柄数は200となった。
 
個別では、高田工業所、アイスタディがストップ高。FRACTALEは一時ストップ高と値を飛ばした。ダイナックホールディングス、プロスペクト、情報企画、広栄化学工業、ソフト99コーポレーションなど15銘柄は年初来高値を更新。大日本コンサルタント、オーナンバ、アートスパークホールディングス、ダイトーケミックス、ユーピーアールは値上がり率上位に買われた。
 
一方、松尾電機がストップ安。ワシントンホテルは年初来安値を更新。いい生活、富士ソフトサービスビューロ、大興電子通信、千代田化工建設、東邦化学工業が売られた。