米国を中心にした新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の再停滞が懸念され、売りが優勢となった。
その後は、個人投資家の個別物色や米株価指数先物の上昇に支えられ、押し目買いが入って上昇に転じる場面もあった。日経平均は前週末比160円強下落した後に切り返す底堅さを示した。しかし、取引終了にかけて再び押し戻され、上値の重さも目立つ展開だった。薄商いのなかで材料難ということもあり、前週末終値付近で売買が交錯した。
「景気動向や企業業績面から判断すれば株価は割高」と見られ、相場先導役として期待される海外投資家の動きは極端に鈍い。市場エネルギーが枯渇している状況では、戻りを試す勢いはなかった。
日経平均株価は方向感の定まらない値動きだった。東証1部の売買代金も盛り上がりを欠き、市場関係者からは「大口投資家不在の典型的な月曜ぼけ」との声が上がっていた。
東証1部の売買代金は概算で1兆6539億円と、4月13日以来、約2カ月ぶりの低水準にとどまった。売買高は9億3621万株と10億株を下回り、1月21日以来5カ月ぶりの薄商いだった。
JPX日経インデックス400は反落。終値は前週末比36.30ポイント安の1万4227.29だった。東証株価指数(TOPIX)は4日続落し、3.71ポイント安の1579.09で終えた。
東証1部の値下がり銘柄数は1150と、全体の5割超を占めた。値上がりは913、変わらずは103銘柄だった。