
朝方買い一巡後に上げ幅を急速に縮小する場面があったが、その後は再びバランスを取り戻し、3万7700円台を軸にもみ合う展開となった。前日は欧州株市場で独DAXが大幅高で切り返したのをはじめ、総じて強い動きを示し、米国株市場でもNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに大きく上値を伸ばした。トランプ米政権が前の日に発動したカナダとメキシコに対する関税について、自動車を対象に1カ月の適用除外とする方針を示し、これを好感する買いが流入した。東京株式市場でも投資家のセンチメントが改善した。ただ、為替が円高方向に振れていることは警戒され、上値はやや重かった。個別では半導体関連が売られたものの、防衛関連株が買われ全体相場を押し上げる格好になった。
関税政策を巡る過度な警戒が後退したことで前日の米株式相場が上昇した流れを引き継ぎ、東京市場でも幅広い銘柄で買いが優勢となった。一時400円を超えて上昇したものの、買い一巡後は利益確定目的の売りなどが出て、日経平均の上値を抑えた。
トランプ米政権がカナダとメキシコへの関税について、自動車は1カ月の猶予期間を設けると発表したことで、関税を巡る過度な警戒がいったん後退し、前日の米株式市場でNYダウ工業株30種平均など主要3指数が上昇した。東京株式市場でもメキシコに生産拠点を持つ日産自やマツダなど自動車株が上昇した。
ウクライナ情勢の緊迫など地政学リスクの高まりや、防衛費の将来的な増額に対する思惑などから防衛銘柄の上昇も目立ち、三菱重工業は株式分割を考慮した実質的な上場来高値を更新した。国内の長期金利が上昇するなか、金利上昇の恩恵を受けるとされる銀行株も買われた。
ただ、買い一巡後は利益確定目的の売りなどが出て、日経平均は伸び悩んだ。SMBC信託銀行の山口真弘投資調査部長は「日経平均は短期的に売られすぎたので値ごろ感からの買いが入ったものの、積極的に買う雰囲気は乏しい。米関税政策への警戒は根強く、しばらくはヘッドライン(ニュースの見出し)に一喜一憂する展開が続きそうだ」との見方を示した。
さて、東京株式市場は米株高と円高一服で売り方が引き続き買い戻す展開。期限つきで自動車関税に猶予を与えていることでトランプ関税への過度な懸念が一時後退。ただ、同大統領がほとんどの関税を最終的に引き上げたい考えはすでに認知されつつあり、しばらくの間はいつでもどこでも誰にでも関税攻撃が来ることは避けられないだろう。景気にはマイナスだがこれは時間をかけて織り込むしかなさそうだ。