前日の米株式市場ではダウ工業株30種平均が194ドル高と上昇。やナスダック総合株価指数も上昇した。米景気後退への警戒感が強いものの、ハイテク株やディフェンシブの一角が買われた。この米国株高が安心感を生み、東京株式市場も買いが優勢となる展開となった。
寄り付きは前日比で50円強の小幅高で始まったが、その後は買いの勢いが強まり、後場に入り上昇幅は300円を超え一時2万6500円に乗せた。半導体関連株や機械株、海運株などが上昇した。東エレクとソフトバンクグループ(SBG)、エムスリーの3銘柄で日経平均を100円超押し上げた。一方、自動車株や不動産株などが値を下げた。
日本時間24日の米株価指数先物が堅調に推移し、運用リスクを取りやすくなった投資家の買いも入った。中国・上海株などアジアの主要株式相場が同日の取引で上昇したのも、相場の支えとなった。
ただ、日経平均は下げる場面もあった。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが景気悪化につながるとの警戒感は根強く、自動車株など景気敏感株の一角には売りが出た。
市場からは「予想外の強さだ。米金利が下がり、米株先物が上昇している流れを織り込み、指数寄与度の大きい値がさ株を中心に買い戻しが進んでいる。問題は持続性だ。米欧の金融引き締め下にあって、アヤ戻しの可能性は消えていない」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに反発した。終値は前日比14.98ポイント(0.81%)高の1866.72だった。