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【大引け概況】


19日の日経平均株価は4日ぶりに反発し、終値は前日比497円10銭(1.40%)高の3万5963円27銭だった。
 
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前日の米株式市場で、ダウ工業株30種平均など主要株価指数が上昇した。アップルやエヌビディアなどハイテク関連が買われた。ハイテク株を中心に上昇した。特に、台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>の決算が好感され、米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が3%超の上昇となった。これを受け、東京株式市場も半導体関連株が軒並み高となり買い優勢の展開。日経平均株価の上昇幅は一時600円を超え3万6000円台に乗せる場面もあった。
ただ、週末で持ち高調整の動きもあり、後場に入りやや上昇幅は縮小したが、下値には買いが入り終日堅調に推移。日経平均株価はバブル後高値を更新し、1990年2月以来33年11カ月ぶりの水準に値を上げた。
外国為替市場で円安・ドル高が進んだことも輸出関連を中心に追い風になった。
 
午前の買い一巡後は上値の重い展開が続いた。節目の3万6000円を上回る場面では利益確定や戻り待ちの売りが出やすかった。午後に入ると、週末を控えた持ち高調整の売りも出て上値を抑えた。

 市場関係者からは「物色対象に広がりがなく、このまま株高基調が続くのかは不透明」との声が聞かれ始めている。また、来週には日銀の金融政策決定会合が開かれるため、今後の政策修正の時期を探る上でも重要で、会合結果を見極めてから動いても遅くないとの指摘も聞かれた。
さらに、今後本格化する主要企業の決算で業績推移を確認したいとの見方も広がっている。このため、目先は海外投資家の買いと利益確定売りが交錯する展開が続きそう。
 
 
 


東証株価指数(TOPIX)は4日ぶりに反発した。終値は17.94ポイント(0.72%)高の2510.03だった。JPXプライム150指数も4日ぶりに反発し、11.50ポイント(1.03%)高の1128.75で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆5009億円、売買高は15億5180万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は875と全体の5割強を占めた。値下がりは717銘柄、横ばいは66銘柄だった。
 

業種別株価指数(33業種)では精密機器、電気機器、金属製品の上昇が目立った。下落は電気・ガス業、ゴム製品、食料品など。
 
個別銘柄では、東京エレクトロンとアドバンテストが急伸し、ともに上場来高値を更新。この2銘柄で日経平均株価を280円近く押し上げた。レーザーテックやディスコ、ルネサスエレクトロニクス、SCREENホールディングスが値を上げた。ソニーグループやニデック、村田製作所といったハイテク株も買われた。トヨタ自動車は足もとの円安基調が好感され株式分割考慮後の上場来高値に値を上げた。信越化学工業やソフトバンクグループ(SBG)、ファーストリテイリングも高い。
 
半面、川崎汽船や日本郵船が安く、三菱UFJフィナンシャル・グループや東京電力ホールディングスが軟調。キーエンスや三菱重工業、武田薬品工業が下落した。さくらインターネットやTOYO TIREが大幅安となった。中外薬やファナックが下落した。