1月に付けた2万6170円を下回って昨年来安値を更新し、2020年11月20日以来、1年3カ月ぶりの安値を付けた。5日続落するのは21年9月27日〜10月6日に8日続落して以来。
ウクライナ情勢をめぐる地政学リスクが一段と強まったのを嫌気した売りが優勢だった。ロシア軍の攻撃開始が伝わると一段安となり、下げ幅は一時670円まで拡大した。
ロシアがウクライナ東部で親ロシア派の実効支配する地域の独立を承認して派兵を決定。ウクライナ問題の外交的解決の糸口になるとみられていた米ロの外相会談や首脳会談が22日に相次いで撤回されたのを受け、祝日明けの東京株式市場では朝方から運用リスクを回避したい投資家の売りが輸出関連株を中心に優勢だった。
後場には下げ足を速め、日経平均は心理的な節目の2万6000円をあっさり下回った。昼ごろにロシアのプーチン大統領がウクライナ東部での特別軍事作戦の実施を決めたと伝わったほか、昼すぎにはロシア軍がウクライナの軍事施設へミサイル攻撃を開始したと伝わった。ヘッドライン(ニュースの見出し)に反応した商品投資顧問(CTA)など海外の短期筋が先物に断続的な売りを出し、日経平均を下押しした。
一方、2万6000円を下回った水準では年金基金など長期投資家の買いが入って相場を下支えした。
東証株価指数(TOPIX)は5日続落し、前営業日比23.50ポイント(1.25%)安の1857.58で終えた。JPX日経インデックス400も5日続落した。
東証1部の売買代金は概算で3兆6281億円。売買高は15億9412万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1294と、全体の約6割を占めた。値上がりは824銘柄、変わらずは64銘柄だった。