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【大引け概況】



27日の日経平均株価は続伸し、前日比42円00銭(0.16%)高の2万6447円87銭で終えた。

 
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 前日の欧州株市場や米国株市場が休場だったこともあり手掛かり材料に乏しく、上値を積極的に買い進む動きは見られなかった。ただ、取引時間中は中国・上海株市場をはじめアジア株市場が堅調だったほか、米株価指数先物が強い動きを示していたことで、これを好感する形で強調展開を維持した。中国政府がセロ・コロナ政策を一段と緩める動きをみせており、これも内需の消費関連株を中心に買いを誘導する材料となり、投資家のセンチメント改善につながった。
日経平均の上げ幅は一時200円を超えたが、米景気減速への懸念は重荷となり、次第に伸び悩んだ。東証プライム市場の売買代金は連日で2兆円を下回った。
 
 
中国政府は26日、新型コロナの感染拡大防止のため海外から中国本土に入る際に義務付けているホテルでの強制隔離を来年1月8日から撤廃すると発表した。中国人の訪日が増えるとの観測から、百貨店株や空運株に好感した買いが入った。
 
朝方の買い一巡後は上げ幅を縮小した。米金融引き締めの長期化による景気減速懸念は根強く、東京市場では自動車や機械、電気機器など景気敏感株に売りが出た。国内の個人投資家が年末を前に節税目的の損失確定売りを出したとの観測も重荷だった。日経平均は大引けにかけて上値の重い展開となり、きょうの安値で引けた。
 
 市場からは「前場好調だったインバウンド関連が『中国からの入国規制強化』報道で伸び悩み、改めて上値の重さが意識される。夜間取引の米株先物が高く、休場明けの米株市場に引き継がれれば、サポート要因となるが、いかんせん材料が不足している。年末・年始相場への期待も薄れてきたのではないか」(準大手証券)との声が聞かれた。

東証株価指数(TOPIX)は続伸した。終値は前日比7.63ポイント(0.40%)高い1910.15だった。
 
東証プライムの売買代金は概算で1兆9955億円。売買高は8億8908万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1293と、全体の7割を占めた。値下がりは471銘柄、変わらずは74銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は小売業、銀行業、空運業、サービス業などが上昇した。下落は輸送用機器、電気機器など。
 
 
個別では、ファストリが大幅高となり、1銘柄で日経平均を56円押し上げた。レーザーテックが買い優勢だったほか、オリエンタルランド、日本航空、資生堂が上昇。三越伊勢丹は年初来高値を更新した。高島屋も値を上げた。メルカリが高く、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスも物色人気。ペプチドリームが急騰、ピー・シー・エー、ビジョンなども値を飛ばした。ラクスも大幅高となった。しずおかFGやコンコルディなど地銀株の上昇も目立った。
 
 半面、東京エレクトロンが売りに押され、信越化学工業やダイキンも軟調。ファナックが冴えず、SMCも下落した。アドテスト、ロームも値を下げた。シルバーライフが急落、パンチ工業の下げも目立つ。しまむら、新日本科学なども下値を探る展開となった。