きょうの東京株式市場は、日本時間あす未明にFOMCの結果発表とパウエルFRB議長の記者会見が予定されるなか買い手控え感の強い地合いとなった。
前日の米国株市場ではNYダウが急落後に戻り足に転じたが、結局小幅安で引け、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数の下げは300ポイントを上回った。これを受けて東京市場はリスクオフの地合いとなり、日経平均は寄り後一貫して水準を切り下げ前場中ごろには250円超の下げで2万7000円台を下回った。
先物主導で不安定な動きだったが、前場後半を境に下げ渋る展開となった。半導体関連の主力株の一角が上昇に転じるなどで全体相場を押し上げたが、いったん戻り足をみせたものの日経平均は上値も重かった。引けにかけて手仕舞い売りが出て新安値に。2万7000円大台はキープした。
日経平均は一日を通じて神経質な動きだった。前日の米ハイテク株安を受けて前場に一時250円超下落した。その後は米株価指数先物が持ち直したのを支えに、直近で売られていた銘柄を中心に買いが入った。半導体関連ではアドテストやレーザーテクの買いが優勢だった。もっとも、FOMCの結果発表を控えて様子見ムードも広がりやすく、短期的な売買が主導したという見方も多かった。
市場からは「朝方は、売り仕掛けもあったようだが、日経平均2万7000円割れ水準では買いが入ってくる。FOMCの結果次第だが、仮にいったんアク抜けでリバウンドがあってもウクライナ情勢、オミクロン株の感染拡大など不透明要因は解消されておらず、すんなりと上には行きにくい」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は続落し、4.77ポイント(0.25%)安の1891.85で終えた。JPX日経インデックス400も続落した。
東証1部の売買代金は概算で2兆6676億円。売買高は10億3347万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1160と、全体の約5割だった。値上がりは917、変わらずは107銘柄だった。