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【大引け概況】
27日の日経平均株価は小幅に反落し、前週末比8円75銭安の3万0240円06銭で終えた。

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前週末の欧州株市場が軒並み軟調だったほか、米国株市場でもNYダウは小幅高で引けたものの、ナスダック総合指数がわずかながらマイナス圏で着地するなどはっきりしない動きだった。買い手掛かり材料に乏しいなか、前週末の日経平均が600円あまりの急伸をみせていたこともあって、目先利益確定の売りを誘発した。
また、米ブルームバーグ通信がアジア時間27日に「中国の不動産大手、融創中国が浙江省紹興市の当局に支援を要請した」と伝えた。中国不動産市場の低迷を改めて懸念した売りが増えた。前週末に日本株は急騰していたため、このところ上昇していた海運株などに利益確定売りが出やすかった。
 
午前は前週末比で高く推移する場面が目立った。政府が緊急事態宣言を解除するとの観測が強まり、経済再開への期待で空運や鉄道、観光関連など景気敏感株が買われた。一方、新型コロナウイルス禍で買われた巣ごもり関連や医療関連は下げが目立った。
 
今週に投開票を迎える自民党総裁選を前に政策期待が高まっていることが相場全体を下支えした。円安・ドル高の進行も自動車など輸出関連には追い風となった。9月末の配当取りに絡んだ買いも入った。
 
JPX日経インデックス400は反落。終値は前週末比40.03ポイント安の1万8843.14だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、3.01ポイント安の2087.74で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で3兆2582億円。売買高は12億9346万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1355と、全体の約6割を占めた。値上がりは736、変わらずは96銘柄だった。

 

業種別株価指数(33業種)では海運業、機械、倉庫・運輸関連業などが下落。上昇は鉱業、空運業、陸運業などだった。
 
 
個別では、売買代金トップの日本郵船をはじめ大手海運株が大商いとなり、株価は大きく利食われた。レーザーテックも売りに押され、ダイキン工業も値を下げた。キーエンスが大きく水準を切り下げ、村田製作所も冴えない。サカイオーベックスがストップ安に売り込まれ、OKK、サインポスト、神戸物産、レノバなどの下げも目立った。
 
半面、円安・ドル高を追い風にトヨタ自動車が終始買い優勢の展開となった。トヨタは上場来高値を更新した。米長期金利の上昇を背景に三菱UFJや三井住友FGなど銀行株は上昇した。ファーストリテイリングが高く、任天堂、日立製作所なども上昇した。日本航空、ANAホールディングスなど空運株も高い。井筒屋が値幅制限いっぱいに買われ、東邦システムサイエンスも一時ストップ高となった。シンプレクス・ホールディングス、長野計器も値を飛ばした。
 
 
東証2部株価指数は前週末比20.17ポイント高の7820.63ポイントと続伸した。
出来高は1億0153万株。値上がり銘柄数は260、値下がり銘柄数は160となった。
 
個別では、ニッチツ、ヤシマキザイがストップ高。倉庫精練は一時ストップ高と値を飛ばした。コメ兵ホールディングス、アヲハタ、オーベクス、伊勢化学工業、川口化学工業など24銘柄は年初来高値を更新。梅の花、さいか屋、Jトラスト、キョウデン、リスクモンスターが買われた。
 
一方、ミライノベート、パルステック工業が年初来安値を更新。ダイトーケミックス、SIG、兵機海運、杉村倉庫、ヴィスが売られた。