前週末の欧州株市場が軒並み軟調だったほか、米国株市場でもNYダウは小幅高で引けたものの、ナスダック総合指数がわずかながらマイナス圏で着地するなどはっきりしない動きだった。買い手掛かり材料に乏しいなか、前週末の日経平均が600円あまりの急伸をみせていたこともあって、目先利益確定の売りを誘発した。
また、米ブルームバーグ通信がアジア時間27日に「中国の不動産大手、融創中国が浙江省紹興市の当局に支援を要請した」と伝えた。中国不動産市場の低迷を改めて懸念した売りが増えた。前週末に日本株は急騰していたため、このところ上昇していた海運株などに利益確定売りが出やすかった。
午前は前週末比で高く推移する場面が目立った。政府が緊急事態宣言を解除するとの観測が強まり、経済再開への期待で空運や鉄道、観光関連など景気敏感株が買われた。一方、新型コロナウイルス禍で買われた巣ごもり関連や医療関連は下げが目立った。
今週に投開票を迎える自民党総裁選を前に政策期待が高まっていることが相場全体を下支えした。円安・ドル高の進行も自動車など輸出関連には追い風となった。9月末の配当取りに絡んだ買いも入った。
JPX日経インデックス400は反落。終値は前週末比40.03ポイント安の1万8843.14だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、3.01ポイント安の2087.74で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆2582億円。売買高は12億9346万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1355と、全体の約6割を占めた。値上がりは736、変わらずは96銘柄だった。