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【大引け概況】


30日の日経平均株価は3日続伸し、終値は前日比373円71銭高の3万9277円39銭だった。15日以来、半月ぶりの高値を付けた。

 
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 きょうはリスク選好の地合いを継続した。日経平均は3連騰で3万9000円台を終値で10営業日ぶりに回復した。前日の米国株市場ではNYダウが反落したものの、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が4連騰でついに3カ月半ぶりに史上最高値を更新した。東京株式市場では米ハイテク株高を受け、リスク許容度の高まった海外投資家の買いが全体指数を押し上げる格好に。特に米株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が大幅に上昇しており、これが東京株式市場でも半導体製造装置の主力株を中心に投資資金を誘導する材料となった。後場の寄り付き直後に日経平均の上げ幅は一時500円を超えた。
これ以外にも、売買代金上位の銘柄にまとまった買いが入ったほか、TOPIX構成銘柄のリバランスに伴う売買も反映され、全体売買代金は8兆円近くまで大きく膨らんでいる。
 
 
衆院選を終えて以来、短期筋による買い戻しがこれまでの上昇をけん引してきたが、さらに米ハイテク株高が買いを誘った。米国では生成人工知能(AI)向け半導体需要の拡大などを背景に、これから本格化するテック企業の決算に期待が高まっている。決算発表シーズン入りしている東京市場でもアドテストやディスコなど半導体関連が軒並み買われた。決算内容が振るわなかったコマツや日野自には売りがかさんだ。
 
前日に米長期金利の上昇が一服し、国内の長期金利が低下したことも株価の支えになった。日銀が31日まで開く金融政策決定会合を巡って、市場では政策金利の据え置き予想が多く、日銀の金融政策に対する警戒ムードは広がっていない。株価が戻り歩調にあるなかで、上値では利益確定売りも出やすく、後場は次第に日経平均の上値が重くなった。

 


 
東証株価指数(TOPIX)は3日続伸した。終値は前日比21.70ポイント(0.81%)高の2703.72だった。JPXプライム150指数も3日続伸し、10.88ポイント(0.90%)高の1218.08で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で7兆9645億円と、8月5日(7兆9674億円)以来の大きだった。TOPIX構成銘柄の浮動株比率の変動に伴うリバランスが影響した。売買高は34億3300万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は907、値下がりは677、横ばいは61だった。
 
業種別株価指数(33業種)は電気・ガス業、非鉄金属、機械などの上昇率が大きかった。下落は、ゴム製品、証券・商品先物取引業など。
 
個別銘柄では、米ハイテク株高を受けて、ディスコが大幅高となったほか、レーザーテック、ルネサスエレクトロニクス、ソシオネクスト、アドバンテストなど半導体関連が総じて上昇。また、フジクラ、古河電工、住友電工など電線銘柄も買われた。東京電力HD、関西電力、中部電力など電力株は女川原発再稼働を材料に上昇。このほか、テルモ、ダイキン、ソフトバンクグループ(SBG)、キーエンス、SMC、HOYA、ニデックなども上昇した。後場は、決算発表と同時に自社株買いも発表した東京ガスが一段高となった。
 
一方、今期2200億円の最終赤字見通しと発表した日野自動車が大幅安となったほか、決算発表で通期営業利益予想の上方修正を発表したものの、市場予想に届かなかったことでコマツも売り優勢となり、日立建機も連れ安となった。また、大和証Gは好決算も株主還元策の発表がなかったことなどから売られた。このほか、中外製薬、NEC、ニトリHD、シャープ、ディー・エヌ・エー、村田製昨などが下落。後場は決算を発表した住友ファーマが急落した。