朝方は前日の米株安を受けた売りが先行した。
また、株価指数オプション10月物などの特別清算指数(SQ)算出に絡んだ現物株売買が売り越しだったことも重荷となり、日経平均は267円安で寄り付いた。
中国が発表した9月の貿易統計では、輸出額の前年同月比伸び率が14.5%と市場予想を大きく上回ると、中国景気の過度な減速懸念が後退し、コマツなど中国関連とされる銘柄に買いが入った。下値模索が続いていた機械、通信、電気機器、精密なども軒並み戻りを試す展開となった。昨日の下げ方に対し戻りはまだ鈍いが、相場は目先的な底打ち感を出し始めたようにも見受けられる。
日銀による上場投資信託(ETF)買いの思惑などが下支えとなり、後場中ごろ過ぎから日経平均先物の売り方による断続的な買い戻しをきっかけに上げに転じた。
オプションSQをこなし先物絡みの需給撹乱要因も後退。チャートは下値圏の200日移動平均線辺りで大きめの日足陽線を示現しており、目先的ながらも底打ちに適した形を作っている。
東証1部の出来高は16億8884万株、売買代金は3兆3416億円。
騰落銘柄数は値上がり1130銘柄、値下がり926銘柄、変わらず53銘柄だった。
東証株価指数(TOPIX)は小幅に反発し、終値は前日比0.59ポイント高の1702.45だった。
JPX日経インデックス400も小幅に反発し、終値は2.70ポイント高の1万5083.48だった。
業種別株価指数(33業種)では、その他製品、機械、情報・通信など16業種が上昇、保険業、陸運業、電気・ガス業など17業種が下落した。
個別では、任天堂が上伸。東エレク、ファナック、コマツが値を上げた。ソフトバンクが売買を伴って上昇し、トヨタは小幅高、トレンドマイクロ、ダイキン、資生堂が買われた。
半面、前日に決算を発表したファーストリテイリングが売られたほか、ユニファミマ、セブン&アイなど小売株の一角が下げた。第一生命、東京海上が軟調。JR東日本、ヤマトHDや、東電力HD、関西電が値を下げた。ソニーは小幅安となり、武田、JTが売られた。
東証2部株価指数は前日比49.20ポイント高の7145.26ポイントと反発した。
出来高は、1億2994万株。値上がり銘柄数は324、値下がり銘柄数は120となった。
個別では、トーヨーアサノがストップ高。工藤建設は年初来高値を更新した。パス、省電舎ホールディングス、ピクセラ、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート、イワキが買われた。
半面、南海辰村建設、アスモ、アイケイ、ビットワングループ、アゼアスなど39銘柄が年初来安値を更新した。セイヒョー、パーカーコーポレーション、萬世電機、ナガホリが売られた。