1日発表の米サプライマネジメント協会(ISM)の9月の米製造業景況感指数は10年3カ月ぶりの低水準となり、市場予想も下回ったことを受け、同日のNYダウ343ドルの大幅安になった流れを受け、東京株価市場でもリスクオフの姿勢が強まった。
香港でデモ隊と警官との衝突が激化し、実弾による負傷者が出たことも投資家心理を冷やし、機械など景気敏感株を中心に売りが先行、下げ幅は一時160円を超えた。
午後にかけてはやや円安に振れたことや、香港株が午前中より値を戻したことが好感され、下げ幅を縮小した。
直近で株価が調整した中型・小型株を国内機関投資家などが選別して物色する動きがあるほか、割安感のある内需株中心に押し目買いが入った。
ただ、今週末の米雇用統計など重要な経済指標を見極めたいとの思惑から積極的な売買は手控えられ、売買代金は2兆円前後と低調だった。
市場からは「日銀のETF買いが入ったとみられるが、朝方に海外材料を織り込んだ後は国内発の材料がなく、方向感が決められない。ただ、7月高値近くの価格帯で下げ止まっており、相場は粘り強いともいえる」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は反落。終値は前日比68.19ポイント安の1万4262.93だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、6.71ポイント安の1596.29で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆872億円。売買高は11億7164万株だった。値下がり銘柄数は1007、値上がり1057、変わらず87だった。